畳は日本で古くから親しまれてきましたが、近年では、畳表のデザインや施工方法、
素材の違いでさまざまな種類が生まれています。そこで、今回は畳の種類についてご紹介します。
畳のデザイン種類について
・縁付きタイプ
伝統的で落ち着いた印象をもつ従来の畳には、長手方向に「縁(へり)」とよばれる布が付いており、
衝撃から畳を守ったり、敷き合わせの隙間を埋めたりする役割を担っています。縁の模様や色で、階級
を示す時代もありましたが、近年ではインテリア性を高める要素としても取り入れられています。
施工例Ⅰ
・縁なしタイプ
縁なし畳は、畳の端に縁が付いていないシンプルなデザインの畳です。昔は化学繊維がなく、縁には絹や
綿などの高級素材が使用されていましたが、ほつれたり破れたりしやすく、人の往来の多い場所には不向
きでした。そこで、初めから縁をつけない実用的で使いやすい縁なし畳が生まれたのです。
施工例Ⅱ
畳の施工方法
・敷きこみタイプ
床の下地の上に敷き込むタイプの畳です。使用する畳は、縁付きと縁なしの両方のデザインがあります。
通常の和室や小上がりなどはこのタイプを採用しています。フローリングの隣に畳をつなげて、洋と和が
融合したスタイルの部屋を実現することも可能です。
・置敷きタイプ
フローリングの上に置いて使用するタイプです。デザインは、縁付きと縁なしの両方があります。ラグの
ような感覚で敷けるため手軽に畳を楽しめます。フローリングに和室の雰囲気を取り入れることができる
ほか、簡単に移動させられるのもメリットです。
https://www.daiken.jp/product/DispDetail.do?volumeName=00001&itemID=t000100002369
畳表に使われる素材の種類
・イ草
従来の畳の原材料がイ草です。吸湿性が高く、消臭・脱臭効果のほかに、イ草特有の香りにはリラックス効果
もあることが分かっています。リビングや寝室にも適していますが、天然素材であるため湿気に弱く、カビや
ダニが発生しやすいのが弱点です。日焼けや摩耗によって劣化するため、定期的な交換が必要になります。
・和紙
新しい畳の原材料として注目されているのが和紙です。イ草よりも耐久性に優れ、カビやダニに強い特性を備え
ています。また、着色がしやすく、カラーバリエーションも豊富で居室向きの畳材として近年注目されている素材です。
・樹脂
樹脂畳は、主にポリプロピレンを使用した畳です。水に強く、摩れや色褪せなど経年劣化が起こりにくいため、汚れ
やすい、または濡れやすい場所に適している素材です。宴会場のような往来の多い場所や脱衣所に適しており、お手
入れが楽なのが特徴です。
施工例Ⅲ
畳を選ぶポイント
・部屋のテイスト
伝統的な和の空間をつくりたいのであれば縁付きタイプ、モダンな印象を求めるのであれば縁なしタイプがよく合い
ます。従来の和室のような個室の場合は、縁付き畳がしっくりきます。リビングやダイニングのフローリングとつな
がる部屋は、縁なしタイプを合わせることで、和モダンでおしゃれな印象に映ります。
・耐久性、機能
摩耗への耐久性や、カビ・ダニの発生を抑える素材を選ぶのも重要です。従来のイ草畳は天然素材の中では吸湿性が
高いものの、和紙畳のほうが耐久性・防カビ・防ダニなどでは優れた機能性をもっています。定期的な交換を見越した
上でイ草の香りを楽しみたい人は、イ草畳がおすすめ。長い目で考えて高機能な畳を求める方は、和紙畳が適しています。
また、樹脂製は水に強く、最も耐久性に優れていますが、触り心地に劣るため、一般居室は和紙畳、汚れやすい空間は樹
脂畳などの選び分けがおすすめです。
・デザイン・カラー
最近では、畳にもさまざまなデザインやカラーのものがあります。2~3色の緯糸(よこいと)で編んだものや独特のデザ
インで個性的な空間に合う畳も多いです。特に和紙畳は、カラーバリエーションが豊富なため、きっとイメージに合うデ
ザインのものが見つかるはずです。
https://www.daiken.jp/buildingmaterials/tatami/colorvariation.html
さいごに
以上畳の種類についてご紹介いたしました。素材の特徴やお部屋のテイストを考えながら選んでみてくださいね。
何かありましたらご連絡ください。
施工例Ⅳ
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