こんにちは。

たまに『なりす町』といいながら他人の名前を平気で騙りブログを製作する大久保です。スタッフとのやり取りは嘘だらけですが、仕事に関しては真面目ですからご安心を。現調や打ち合わせの際の私と、このブログを作っている今の私は別人格です。ですのでご依頼は安心してなさってくださいね！！

　

本日は家庭内事故を取り上げてみたいと思います。家庭内で死亡や重大な事故につながる危険が多い箇所に浴室や階段があります。今では交通事故死者数より、家庭内事故死亡者数が多くなっています。年齢別割合としては捻挫や打撲など軽微な事故は全年齢に分布していますが、死亡事故にだけ焦点をあてると65歳以上の高齢者世代が大多数を占め、その数は8割以上を占めていると言われています。

　

浴室ではまず冬に起こりやすいヒートショックがあげられます。急激な温度変化に体が耐えられず、心筋梗塞や脳卒中になってしまう事などの総称です。この症状で直接お亡くなりになる方もいますし、間接的に...という場合もあります。たとえば浴槽内で上記症状から意識消失してしまうと溺死につながる危険もあります。それ以外にも段差につまづいてや滑って転倒などの危険もあげられます。身近では同僚の知人の奥様が浴室で滑って転倒し頭を強く打ってしまい半身不随になってしまった話などを聞きましたし、私の叔母は冬の浴室で脳梗塞を起こしてしまいました。こういったリスク低減する為に、浴室、脱衣場、居室の寒暖差を少なくするや段差を減らす事、滑りにくい床へする事などがあります。最近の新築住宅は断熱や気密性が高く、浴室や脱衣場にも暖房機が設置されてこの問題にも十分な配慮がなされていますし、滑りにくい床や段差を軽減もほぼ標準装備になっています。それに対して築年数25年以上の家は断熱や気密性は低いや設備的な配慮も現在の基準からみると劣る家が大多数です。浴室リフォーム行う際には上記を配慮の上、ただ綺麗にするだけでなく健康面に配慮し提案を心掛けています。ユニットバスへの交換や暖房機や手摺設置と。もちろん浴室以外の改修でも同じです。

　

おっと！？今日は階段メインでした(^o^;)いけない、いけない。階段も家庭内事故で転落などで重大な事故につながる危険が多い場所です。今では建築基準法で設置が義務付けられていますが平成12年の法改正以前はなくともOKでした。大体築年数25年くらいが境かな？で、今日はそんな住宅の階段手摺を設置したK様邸の事例を紹介します。私は幼い頃に直階段15段からの土間45cmを転げ落ち頭を強く打ちました。おかげなのか何かが人と違うようです(-_-;)冗談はさておき、階段は浴室に並び安全面で注意しなければならない最重要ポイントの一つです。

　

【施工中】

最初に下地位置の確認を行います。ストレートの真っ直ぐな階段ならばそれで打ち合わせ完了ですが...今回は廻り階段です。この場合はどこで角度変えを行うかなど下地位置を加味しながら考えないといけません。そして今回は鉄骨造りで一番角度変えたいところの下地が...。下地位置に目印を作りながらルートを作ります。ルート出来た後はK様による最終確認を行い、取付スタートです。今回は仕上り後の現場の為、手摺ブラケット用の補強ベースを取付し、そのベースにブラケットを取付していきます。

　

【完成】

スタートとエンドには特殊なブラケットを使用します。なぜこのようなかたちにするかというと・・・手摺エンドを壁に向けて曲げておかないと袖が引っ掛かり危ないからです。安全の為の手摺で引っ掛かって転倒では目が当てられないのでこのような金物を選定します。

曲がりがあると角度は一定ではありません。コーナーには角度調整の自由がきく、ジョイント部材を選定します。

曲がりから2階に上がる最後の直線部分はかなりの急角度です。一番は階段掛け替えなんでしょうが全面リフォームなどの時でないと中々出来ません。今回は費用対効果面でも一番ポピュラーな手摺取付で対応しました。

階段最後の部分は扉がかかっています。何故幅広にしたのか？？設計者のみぞ知る秘密ですね。某有名ハウスメーカーの設計ですが・・・本当に何故なんでしょう。寝ぼけて部屋から出た時など危ないです。一番欲しい降り始めまで手すりを伸ばせません。なのでせめてと思い枠の出隅に取付可能なブラケットを用意し、縦手摺で対応させていただきました。

　

【広角撮影】

写真でも伝わると思いますがかなりの急勾配です。手摺を付けた事で安全面は大分向上したと思います。私も取付後に階段上り下り確認しましたが全然違います。2階からの降り始めの急な部分はあると本当に安心です。

　

お洒落で見栄えがいい！！も、もちろん大切な事ですが住宅でもっとも大切な事は安全で健康的な生活が出来る基盤としての住居機能です。その上でお洒落で見栄えよければ、精神的な部分の健康にもつながりさらに良い改修になると思います。後悔先に立たず。階段に手摺がない皆様！！是非早めに手摺取付をなさってください。事故の予防も大切な事です。

　

選定部材

・大建工業：システム手摺35型（抗菌仕様）

・TOTO：枠取付出隅用持ち出しブラケット

施工

・全1日

　

次回は今回のような安全面から見た、浴室の施工事例などを作成してみようかな？今まで掲載のモノも見返していただけると・・・私の施工事例は大抵手摺やそれに代わる何かが取付されていると思います。ブログからだとおふざけばかり目立っているかもしれませんが、お客様に安心いただける施工進行だけでなく、安全にもしっかりと配慮した施工を行っています。

　

ではまた。

　

大久保

　

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