家の防災対策
まずは、一軒家にお住まいの方が取り組んでおきたい対策を紹介します。いざというときに慌てずに避難できるよう、確認してみてくださいね。
家具の転倒防止
寝ているところに、タンスや本棚などが倒れてきたら大変です。突っ張り棒や粘着マット・ベルトなどを使って、家具をしっかり固定しましょう。また、部屋の出入口をふさいでしまわないように、家具の向きや配置も確認しておきたいですね。キャスター付き家具は、動かさない時はロックしておくと安心です。
ガラスの飛散防止
地震で家全体が揺れたり、棚やテレビなどが当たったりして、窓ガラスやガラス製の扉が割れてしまうケースはよくあります。玄関に避難したいのに、リビングがガラスの破片だらけで動けないなんてことも...。
飛散防止フィルムを貼っておくと、ガラスが割れても破片が飛び散りにくくなりますよ。値段は1,000円程度とお手頃ですし、カットして貼るだけなので簡単です。
ブロック塀の状態確認
ブロック塀や門扉にひびが入っていると、地震の時に倒れやすくなってしまいます。まずは、家の周りをぐるっと見回して、ひび割れや小さな欠損がないかチェックしましょう。小さなひび割れであれば、DIYで直せることが多いです。汚れをスポンジでキレイにしてから、補修材を塗って平らにならし、しっかり乾燥させましょう。
もし大きなひび割れや塀の傾きがある場合や、中の鉄筋が見えているような場合は、専門業者にお願いするようにしましょう。
住宅用消火器の設置
一般の住宅には消火器を置く義務はありませんが、災害時には火事が発生しやすいので用意しておくと安心です。
消火器には、飲食店や病院に置くような「業務用消火器」と、一軒家用の「住宅用(家庭用)消火器」があります。住宅用消火器は業務用より小型で、安いものなら3,000円程度で手に入ります。デザインもさまざまで、部屋に置いても違和感のないおしゃれなものもありますよ。
ぜひキッチンやリビングなど、火が出やすい場所に置いてみてください。
防災セットの見直し
家の中の対策に加えて、防災セット(リュック)の中も見直しましょう。いざというときに役立つアイテムがちゃんと揃っているか、今のうちにチェックしましょう。
非常食
非常食は具体的にどのくらいあればいいのか、イマイチ分からない...という方も多いのではないでしょうか。
最低でも3日分(1日3食)、できれば1週間分の食料品と水を用意しておきましょう。特に、調理せずにそのまま食べられる食料品(缶詰や栄養補助食品など)は1〜2日分は欲しいところです。乾パンなどは賞味期限が長いので、つい忘れがちですが、期限が過ぎていないかも確認してくださいね。
なお、飲料水は1人当たり1日1リットルが目安です。調理などに使う水も含めると1日3リットルあるとベターです。
貴重品類
防災セットには、貴重品も忘れずに入れておきましょう。
- 現金
- 預金通帳
- 印鑑(認印)
- 保険証や運転免許証のコピー
- 年金手帳
ATMやクレジットカードが使えない場合も考えて、お札や小銭も用意しておくのがおすすめです。
懐中電灯やスリッパ
夜中に地震が起きたときでもすぐに行動できるように、懐中電灯やスリッパは手の届くところに置いておきましょう。軍手やヘルメット(防災頭巾)、携帯電話の充電器もまとめておくと便利です。
ベッドのそばやリビングなど定位置を決めておくと、パッと持ち出して避難できますよ。
衣料品
避難所で生活する上では着替えが必要です。下着と靴下は毎日替えたいので、最低でも3日分は用意しておきましょう。
避難所で動きやすいように、ジャージやルームウェア、ルームシューズも準備しましょう。体温調節のために、パーカーやジャケットなどのアウターも忘れずに入れておいてください。特にお子さんの洋服はサイズアウトしやすいので、定期的に見直しましょう。
お薬
最近はお薬手帳をアプリで管理している人も多いですが、災害時にはスマホのバッテリーが切れてしまうかもしれません。紙でプリントアウトしておくと、医師や薬剤師が薬の種類や名前をすぐに確認できて便利です。
なお、災害直後は救命救急が優先されるため、病院や薬局の薬の備蓄がなくなってしまう可能性が高いです。いつも飲んでいる薬がある場合は、3日分は防災セットに入れておきましょう。また、避難所で体調が悪くなったときのために、風邪薬や頭痛薬・胃腸薬も用意しておくと安心です。
まとめ
今回は、つい後回しにしがちな防災対策について解説しました。この記事を参考に、家の中の対策と、防災セットの中身を見直してみてください。
準備をしっかり整えておけば、いつもと違う環境でも家族みんなが健康かつ快適に過ごせるはずです。
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