「ルーブル」・・"世界で一番偉大な美術館"として豊富な文化遺産が収蔵されてます。近年、ナポレオン広場にピラミッド型の現代アートが造られ賛否両論。
ルーブルは、「砦」(つまりは「宮殿」)として始まった事はあまり知られてません。
起源は12世紀、敵対するイギリスの不意打ちからパリを守るための要塞としてスタートしました。次第に軍事建造物としての必要性は失われ、地下は王室の宝物倉庫の色合いが濃くなります。国王は、城を転々と巡回、宿泊するうちに、美しいゴシックの住処の内部をフレスコにしたり「城」としての要素に様々なアートを取り入れ始めます。コレクションも建築家、画家のみならず考古学者たちにとっても"至宝性"の見地からも「聖地」となりました。つまり"ルネサンス"以外にも古代オリエントの宝物の宝庫であり、多様な面々が"偉大な美術館"の所以です。
とはいえやはり「モナリザ」や「ミロのビーナス」がお馴染みですね。
ルーブルはフランスの歴史を背景とし、帝政時代末期の2面性(美術館・建造建物)の統一をさせつつ、現代の"未完成の世界遺産"として君臨しています。
(私がルーブルに訪れた時、まず宮殿の最階上の「サモトラケのニケ」に圧倒されました。あの鳥肌の立つ程の感激! 私個人は、ずっと「ニケ」は最上階に羽ばたき去らずに在ってほしい!)
「宮殿から美術館へ」・・「東京ディズニーランド」が未完成であり続けるようにルーブルも"人々"によって進化をし続けます。
過去の遺産の単なる展示場の役割だけにはなり得えない"美術品"そのものです。
一方、<オルセー美術館>もルーブルに並ぶフランスの誇るもの。 起源はオルセー駅の「駅舎」です。小規模ですがゴッホの作品展示など傑作が近距離で見ることができ、今、世界は"コロナ"と戦っていますが、オルセーには「ローマのぺスト」(ジュリール=エリー・ドローネ)の作品も飾られ当時の様子が生々しく芸術として再現されています。
・・・おまけの話・・・
40~50年前、知人がパリで体験した冷や汗? いえいえ納得話。
「ボンジュール」のみを武器に、ひとり、街中へ遠征(ナポレオンの凱旋のように)。
スマホのナビもない当時、ホテルの住所の紙だけが頼り。ところが迷子になって、2時間くらいはパリ市内をさ迷うハメに。得意の「ボンジュール」もどっこへやら。ついに、道行くフランス人にホテルの住所を見せて「ウー・ウー」とうなり続けること数分。
やがて念が通じてか? 無事ホテルに到着。娘さんにその話をしたら、なるほど納得!
「ウー」(=「ou」)は仏語で「どこ?」という意味でした。ホント、良かったです。
ですから皆様、そういう時は「ウー」と発しましょう。
きっと「念」も「意味」も通じるでしょう。
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