「青木裕子さんと一緒に朗読駅伝「ぶどう物語」を世話人をしているという友人が誘ってくれたのでした。
時折新聞広告でこの方の朗読会を見たことがあり、いつも心惹かれていたのでした。
日曜日息子ファミリーが出かけてくるけれど、それは前もって料理を仕込めばなんとかなるはずと、私は胸の中でものすごく計算が働いたのでした。
そして「伺います」ってしっかりご返事したのでした。
友人も誘って、少し時間に余裕をもって出かけたのに、しっかり道に迷いました。カーナビが設定できない山の中です。セゾン現代美術館から1.5㎞はホームページで確認しました。
セゾン現代美術館をカーナビに入れたのがまず間違いの元、近道を行ったら反対方向から到着です。おかしいよねとUターンにして美術館を左に見て出発です。看板が出ているはずと聞いていましたが、分岐点にきてもわかりません。
助手席の友人があったわと言ったのは、朗読館に電話をして確認してくれた後です。本当に小さな看板が立っていました。運転席の反対側ですから、目に入らなかったのです。もっとも1本分岐を間違えると何にもありません。
こんな奥なんだあー、という場所に「青木裕子さんの朗読館」は存在しました。
諦めて帰られたという方もいらっしゃるとか・・・・・分岐点の運転席の反対側に10㎝×30㎝の白地に緑色の看板が草の中にありますので、よくお探しになってたどり着いてくださいね。
玄関脇の空き地に車を突っ込んで降りたら、思いがけずお客様にお会いしてしまったのです。お互いにびっくりが先に立ちました。
東京からこちらに完全に生活の拠点を移されて、すっかり軽井沢の人になり切っておいででした。
それにしても本当に中身の濃い会でした。すべて「ぶどう」にまつわる物語がテーマです。
まずチェンバロを小澤章代さんが演奏なさいました。私初めてこの楽器の音を聞きました。音どころかこのピアノ型の素敵な色の楽器を見るのも初めてでした。バッカスの秘儀の赤の色だとか。
青木裕子さんの「走れメロス」子供の頃から何度も読んでいるはず、でも、青木さんの「ぶどう」の言葉が出てくるところまでという朗読にぐんぐんと引き込まれていきます。
「牛飼いの妹の婚約者」がぶどうの収穫の時期まで・・・・・と言ったところで打ち切りとなりました・・・・・あとはご自身で・・・・。
そのあとも「フランスのワイン」片方善治昨・「プラテーロとぼく」ヒメネス作・「きつねとぶどう」坪田譲治昨・「ぶどう酒びんのふしぎな度」アンデルセン作。皆さん、この朗読駅伝のための朗読に関東から新幹線に乗ってお越しになられたのでした。
そして川村 奈美子さんのピアノの演奏です。この日のために作曲したという曲の初演だそうです。葡萄酒を飲んで楽しく陽気になっていくさま、乾杯の音楽のようです。音楽に素養の無い私は、鍵盤の右側最後あたりの音域をたくさん弾くのを見たことがありませんでした。高揚した気分を表しているのですね。
そして1部はおしまいです。20分のお休みの間に、東御市のぶどう園のブドウの販売です。地元の私もにブドウの品種がこんなにあるなんてとびっくりしました。
高級果物店で桐の箱に入って1万円という位の物を格安で販売してくれました。また有機農業を初めて4年目の方のお野菜コーナーでとまととクレソンをたくさんいただいてきました。せっかく用意してくださったのにお持ち帰りさせるの悪いですものね。
そして2部は塩川秀子さんのシャンソンからです。塩川さんが「私位の年になると、楽しいことには遠慮や羞恥なと気にしないで手を上げなくては」と、本日も飛び入りだとか。「ぶどうの季節」をとっても素敵に歌われました。
ビアノの川村さんも飛び入りだとか・・・・・なんだか夢のよう。
「一房の葡萄」有島武朗作・「ぶどう畑のアオさん」馬場のぼる作・「フランスワイン入門」弘兼憲史作・「霧の中の星屑」日本文学館編集部・「葡萄蔓の束」久生十蘭作・「青い小さな葡萄」遠藤周作作。1部と2部構成で、青木さんと11名の朗読駅伝でした。
長編は読まない部分を補足してくれますから、聞き終わった後、読んでみたいと思わせる物ばかりでした。朗読の年長の方は92歳の男性でした。
自分の中で新しい世界が広がっていくのが感じられました。。
そして最後にまたチェンバロの演奏がありました。これはバッカスの曲で朗読館のテーマ曲(?)のような・・・・・頭の中にメモっただけで少し不確かかも。
2時間半本当に充実した幸福な時間でした。
みなさん機会がありましたら、是非是非ご参加ください。
依田 美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家
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