正月早々の4日、信濃毎日新聞の一面トップは「信州の丸太海を渡る」、と中国に長野県産の丸太の輸出を伝えていた。貨物船1隻分がすでに直江津港に出荷されているという。
感無量。
一応、曲がったり細かったりして建築材にむかない低質材とのこと。
中国には木がない・・・・・私が行った場所ではそんな印象が強い。
家の作りもレンガだったし。
1994年頃中国は食糧の自給率が100%を超えたから、これからは住宅に行くだろうという話を聞いたことがあった。レンガは土だから、まず食べることが優先というわけだ。
時たま訪れる度に、高層ビルに驚かされる。その高層ビルがどんどん内陸にいくのにも。
我が国の10倍の人口とはいえ、こんなに住む人がいるのだろうかと思ったりしたものである。
外はレンガやコンクリートでも内装には木を使いたいであろう。
ここにきて我が国は国産材時代に突入である。
車で走っていて、丸太を積んだ車を見る機会が増えた。それらの多くは山土場から直接合板工場に運ばれる。
合板工場は日本の山の救世主になるだろうと6年前に合板工場を見学した際思ったものである。だがその一方流通の変化は地域の製材業を圧迫するだろうと同時に思ったものである。
現実はまさにその通りとなっている。
昨年始まった「木材利用ポイント」は国産材の需要に拍車をかけたはず。
長い間、日本の山は伐り捨て間伐をしてきた。それはあまりにも心痛む姿であった。しかし需要がないのに出すこともできない。かといって間伐はしなければならないの苦渋の判断でここまできたが、国の補助制度が、木を山から搬出した量に応じて増える仕組みになったことにより、変わったようである。
戦後荒れていた国土に復興に必要な十分な木はなかったから、木を使わない政策が誘導されたのである。
しかし戦後植林された木が伐期を迎え、否応なしに木を使う政策が始まった。
極端から極端に走ることなく、100年の計でみた政策を望みたい、と切に願う。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家
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