鶏頭の花に思う
鶏頭の赤い花を見ると「この赤なら今でも着れるかな」と思う、赤好きな私なのです。
しかし高校生の頃の私は、この鶏頭の赤が嫌いでした。
高校の課外授業でお花の稽古がありました。よき時代でした。
9月の文化祭には活けたお花を展示するのである。
私の花器にあてがわれたのは、まさしくこの鶏頭と葦の穂だったのである。
しばし眺めた後、私は花器と花を持ち去ったのです。少しもきれいに思えないこの花をどう活けろというのでしょうと若気の至りは思ったのでした。
さすがに捨てることもできずに、それを自宅の床の間に活けたのでした。
ところが、そこに珍しい女性のお客様がいらして「結構なお花で・・・・」とか言ったとか・・・・。
母にあんな恥ずかしい思いをしたことはなかったと言われました。
うふふふ・・・お花が枯れかけていたのだとか。そう最初から葦は枯れていたような風情だったけど(笑)
活けた花は最後まで、という教訓でした。
それなのに今鶏頭の花を見ると吸い寄せられていきます。きっと高校生の私の見た鶏頭の赤色と、今の私にみえている赤は微妙に色が違っているのでしょうね。
年を重ねたから美しく見えるものもあるんだとこの頃、高校生の日の失敗を思い出しつつ楽しんでいます。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家
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