夕食後、4歳の孫のボール遊びの相手をする。足で球を蹴るなんて経験のない世界に挑戦する私。
真っ直ぐ飛ばすのが、こんなにむずかしいとは。
孫にとっては、とっても優越感にひたれるから、バーバにご指名がくるんだよね、キット。
お兄ちゃんが「僕がゴールキーパーやるよ」と優しいこと。
ところが弟は、新しい挑戦を思いついたのでした。バーバはもうお相手やめたかそうなのがわかったからね。
廊下にあるすべり台、学校サイズの2分の1の縮小版。球を蹴ってそのすべり台を逆送させるという。
いとも簡単に球は下から滑り上がりのぼり口から落ちていった。
それを見ていた兄ちゃん、僕も簡単にできるだろうと思ったに違いない。
何回繰り返してもできない。そばで見ている私も励ましているんだけど、切なくなってしまう。もうそれだけできればクリアしたと同じと言っても、納得できない。
微妙な力のバランスもありそう。
弟にできて自分にできないことが、くやしいのだろう、涙をこらえているけれど泣いている。
ママが「これから、度々こんなことがあるのでしょうね」と。
弟の方が球の扱い方に勘があるみたいなのだ。野球の真似事にしても、バトミントンにしても・・・・。
夫が出てきて、球の蹴り方のコーチが始まった。そしてようやくに晴れ晴れとしたお兄ちゃんが戻った。
こうやって逞しくなっていくのね。兄弟は社会生活の一歩なんだと思ったりしたのでした。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家