下準備なしのお任せの旅は、空港からホテルまで190km3時間半かかるという現実をバスの中で聞く。
早い機内食を食べたきりである、指折り到着時間を数えてしまった。この後の飛行機の移動の際に食事が出るのかどうかに敏感になったのはいうまでもない。
添乗員のつかない旅は思いがけない現実にであうから面白い。
人口8700万人に対してバイクの数は4300万台だとか。交通事故で年間18.000人も亡くなっているのも、このバイクのせいなのかもしれない。
この国にきて避けてとおれないのはベトナム戦争。私たちが知っている戦争である。新聞の1面に「米軍が北爆」の大きな字体が今も瞼に焼き付いている。
その戦争が終わって何年になるだろうか。しかし今もその戦争の後遺症がこの国の人々を苦しめている。
「枯葉剤」の被害者が増えているという。
枯葉剤の救済センターが町ごとに作られ、治療や働く場所を提供したりしている。
観光客用のおみやげなどを作っているという。
日本人が梱包テープを使ったカゴの作り方を教えて、それが製品化されて売っているはずと同行者が言う。
手の混んだ作りになっていた。何かを買わねばと思うのだが、このカゴを使うТPОが思いつかなく、さらに断捨離の世界に入っている私は後めたい気分なのである。
翌日は刺繍をしている場所につれて行ってくれるという。
アオザイ姿は寒い時期だからみられないが、あの独特の笠姿を見るとベトナムにいるんだと実感するのである。
暗くなって明かりがついた家の中が車窓からちょっとだけ見れる。間口が同じだから部屋の突き当たりに階段のパターンが多い。この国に設計士はいらないのかも。
7年前に来た時に都市部にカラオケがあったが、どこにも当たり前のようにカラオケ店が見える。まさしく日本文化だ。
1994年に世界自然遺産になったというハロン湾に到着した頃は「お腹が空いたあー」と十分に思える頃。「先にホテルに」をしっかりお断りして「レストランに直行」したのでした。
ベトナムは元気です。右肩上がりの国のエネルギーをひたひたと感じます。
7年前、視察に同行した方にこの国に工場を持つかどうかと尋ねたことがありました。労働力とこの国の勤勉性には魅力があるが、市場として考えると・・・・、と返ってきました。
それは単純に人口の10億と1億の違いであるとも言えましたが、インフラ体制の整い方もあったのでしょう。
私たちがベトナム入りした日に、安倍総理が最初に訪問したのもベトナム、私たちはもっと仲良くなれることでしょう。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家
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