お母様が現在入院中で、近々退院予定なのだが廊下に手すりが無い。それだとせっかく退院しても自宅で過ごすのが不便だとのことでご依頼いただきました。
手すりの取付けと言うとよく介護保険を使って自己負担を少なくしたいと言う方が多いのですが、今回は介護保険を使いませんでした。
その理由が
- ・今回の工事では「手すり取付け」しか介護保険対象工事に適用されない。
- ・お施主様こだわりの腰壁やクロスの貼替えは対象外。
- ・申請をしていると、そもそも着工までに時間がかかる。
ということでした。
通常「手すり取付け工事」というのは壁に手すりを取り付けるだけ、もしくはそこに下地が無ければその下地を入れる工程がプラスアルファでかかるぐらいです。ただ、今回のお客様にはこだわりがありました。上記の理由の1つにもあるように、腰壁を付けてその上のクロスもガラッと変えたいとのことです。
そんなのはライファ今治の大好物です!
ただ単に手すりを付けたいというのが悪いわけではないですが、せっかくするんだったら何かカッコよくしたいですよね。そのご提案をするのが我々の仕事だと思っております。
どうしても腰壁を付けるとなると言葉は悪いですが、古臭いイメージになりがちです。そうならないために今回採用していただいたのがWOODONEの腰壁「シンプルモダンパネル」です。読んで字のごとくシンプルなパネルでスッキリしています。また、WOODONEと言うと無垢のイメージがある方も多いかと思いますが、今回は床に合わせてあえて突板にしました。床もやり替えて無垢にする、というのでしたら腰壁も同じようなのをおすすめしていたかもしれませんが、床はそのままでしたので、サンプルをお持ちして極力床に近い色にしてみました。
また、その上に付く手すりもお施主様のこだわりポイントです。通常の丸い棒ではなく、握るところが壁から反りあがった形状のものにしました。
お施主様が病院なんかでよく見るこんなのが欲しいとのことで、実は今回初めて使ったのですが、なかなかカッコよかったです!
その手すりの色も腰壁と床に合わせた色合いにしてみました。床、腰壁、手すりとそれぞれ違うメーカーのものなので厳密には色は揃いませんがほどよく違っていて違和感はありません。
もう一つのこだわりがクロスです。
このマンションを購入してから一度も貼替えをしたことがないとのことで、どこのマンションにでもあるようなシンプルなビニルクロスでした。
それをもっと奇抜な色、柄にしたいとのことでライファ今治の事務所にてサンプルを前に打ち合わせ。
で、決まったのがこれです。廊下は写真ではシンプルな白にしか見えないかもしれませんが、波打つようにラインが入っていてキレイでした。
リビングは緑です。リビングと言ってもこの面だけしか貼替えなかったので、全面緑というわけではありません。俗に言うアクセントクロスみたいなもんですかね。
もちろん両方とも腰壁とのバランスを考えました。実は、最初お施主様が選んでいたのはもっともっとド派手なやつでした!それを腰壁と合わせた時にどうもしっくり来ないと思いこちらからご提案させていただいたのがこのクロスです。
仕上がりにはお客様も非常に満足いっていただきました!
ここからは工事内容をお伝えさせていただきます。
手すりを取り付ける高さに合わせて下地を入れていきます。
その前に床もしっかりと養生しているので酷く汚れることはありません。
施工前から99%予測はしていましたが、やはり壁は石膏ボードでできていました。石膏ボードとは延焼にすぐれた素材で住宅の壁や天井に非常によく使われていますが、素材がスカスカなのでビス(ネジ)が利きません。そういう意味でこの手すりを付ける高さに合わせてビスの利く下地を入れる必要があるのです。
ただ、ここでちょっと勘のいい方なら気付くかもしれませんが「腰壁を取付けるんじゃなかったっけ?腰壁の素材は木でしょ。ということはビスは利きませんか?」ということです。
それはそれで正解なのですが、今回使う腰壁の厚みが7㎜なんです。通常下地で使われるのが12㎜の合板(木)です。たった5㎜の差、されど5㎜なんです。
トイレの紙巻器やタオル掛け程度だったら問題無いですが、今回は手すりです。おばあちゃんが手すりを持って歩いている時に壁からボコッと外れてケガでもしてしまったら元も子もないですよね。何のための手すりなの!?なんてことにもなりかねません。もしかしたら7㎜あるので大丈夫という見解をされるところもあるかもしれませんが、ライファ今治ではその危ない橋を渡ることはできませんので、ちゃんと施工させていただきます。その分、費用もかかりますがもちろんご説明の上、了承いただいての工事です。
あと、一般の住宅では壁の石膏ボードの厚みは12.5㎜、天井を9.5㎜使うことが多いです。マンションあるあるなのですが、壁も9.5㎜のボードを使っていることがあります。今回のマンションも案の定9.5㎜でした。そこで、通常下地として入れる12㎜の合板ではなく、9㎜のベニヤ板を下地として使いました。ということは9㎜のベニヤ板+7㎜の腰壁で16㎜の厚みの下地に手すりを取り付けるということです。これで安心です!
ここまでで2日、あとは先にお伝えしたビニルクロスの貼替えで1日の計3日の工事でした。
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