本格的な和室から和洋折衷のモダン和室まで
日本の家には、近年和室を作るという事が少なくなりました。
まだ高度成長時代には全部が和室の家とか、1軒の住宅の内約半分は和室という家もたくさんありました。
そしてそれが徐々に変わって、洋室という訳の解らない室名を付けて
ただのビニールクロスを貼っただけの四角い箱のような部屋ばかりの家になりました。
このように洋室ばかりになった1番の理由は、和室を作るには手間がかかること。
2番目として生活様式が洋風になって来て、基本的に座って生活する和室では不具合が生じてきたこと。
3番目に和室を作れる職人が少なくなったこと。
4番目は、和室は銘木材とか、特殊で高価な材料を使う場合が多いため、お金がたくさんかかること。
5番目としては、ハウスメーカーや建売住宅の量産化住宅では和室を作ったのでは
利益が出せないからといった理由が挙げられます。
当社は設計の依頼があった時にはどんな家にもどんなお客様にも、
原則として和室の良さを説明して、可能な限り和室を1ヶ所でも作るように勧めています。
壁と天井は石膏ボードの上に和風のビニールクロス貼、床は一応タタミにはなっているが、
中身は発泡スチロールで厚さも2センチ位しかないような和室は、和室ではありません。
そして入り口や押し入れの建具も枠も新建材で工場で作った木に見えるユニット式の新建材であり、
柱も長押しも、タタミ寄せも本物の木は1ヶ所も無いような物は決して和室ではありませんから、
ただ単に和室と記入したような部屋は作らないようにしています。
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