おしゃれで開放的な空間にしてくれる"室内窓"をご存知でしょうか？
窓は室内と室外をつなぐだけでなく、お部屋同士をつなぐためにも使われます。
なんとなく閉鎖的な空間も、室内窓を設置することで空間と空間がつながって明るく風通しの良いお家に変わります。
今回はおしゃれで開放的な空間にしてくれる室内窓についてご紹介します。

室内窓とは？

室内窓は外壁に設置するのではなく、お部屋とお部屋の間の壁に設置する窓のことです。
空間を仕切ったり、お部屋の採光・採風・コミュニケーションの確保を目的として設置されたりします。
通風のための小さな窓から、床から天井まで壁と同じように使う大きめの室内窓もあり、サイズや形状、デザインなどの自由度が高く、おしゃれなデザインの窓を採用することで、インテリアのアクセントにもなります。
外壁側に窓を付けることができず光や風を確保しにくいお部屋も隣のお部屋から間接的に光や風を取り入れることで、明るく開放的な空間にすることができます。

室内窓を取り付けるメリット

開放感をプラスできる

室内窓によって、室内空間だけで開放感を味わえる効果があります。
ご家族それぞれに個室を設けると、どうしても閉塞感のある空間になってしまう可能性があります。
室内窓を設置することで、外窓を設置できないお部屋や設置したけどカーテンを開けづらいお部屋でも視線が抜けるため、広々とした印象の開放的な空間になります。
玄関や廊下、階段などの狭くなりがちなスペースに設置することで、あたたかい光が照らす空間にすることができます。

光・風・声を通しやすくする

住宅は立地条件や間取りなどによって、採光・採風が十分でないお部屋が出来てしまう可能性があります。
室内窓を設置すると、外から取り入れた光や風を奥のお部屋まで届けることができるため、外窓のないお部屋にも間接的に光や風を取り入れることができます。
また、室内窓があることで、ご家族同士が気配を感じ合ったり、コミュニケーションをとりやすくなったりします。
お部屋ごとを間仕切り壁やドアで区切ると空間が分断されてしまい、気配を感じることができませんが、室内窓を付けることで空間が緩やかに繋がり、ご家族の気配を感じやすく声が届きやすい、コミュニケーションがとりやすい空間になります。

インテリアのアクセントになる

室内窓は、外窓よりもサイズや形状、デザインの自由度が高く、選択肢も多くあります。
和障子タイプで和風の窓にしたり、アンティーク調の窓、ナチュラルなウッド調の窓などさまざまな種類から選ぶことができて、お部屋を彩るインテリアのひとつになります。
床材や壁紙、ドアなどとのコーディネートを考えて好みのものを選び、オリジナリティのあるデザインのお家にすることができます。

室内窓を取り付ける際の注意点

取り付けられない壁がある

室内窓を取り付ける際には間仕切り壁を壊しますが、内部に筋交いや構造用合板などが入っている耐力壁という壁があります。
耐力壁は住宅を支える役割を果たしており、住宅の強度を保つうえで大切な構造で、壊すと耐震性に影響を与えます。
そのため耐震強度に影響が出る場所には室内窓は設置することができません。

コストがかかる

室内窓の設置は外窓に比べると低コストですが、それでもコストがかかります。
新築の場合でも通常の間仕切り壁をつくるだけよりも材料費や施工費がかかり、リフォーム等で後から室内窓を取り付ける場合はさらにコストがかかります。
既製品や造作など選択肢がいくつもあり、選ぶものによって費用が大きく変動するため、理想を叶えるために目的に合わせて選ぶようにしましょう。

メリットがデメリットになる

室内窓は、光・風・声を通しやすくするメリットがありますが、裏を返せば光が入り過ぎたり、風が通り過ぎたり、プライバシーへの配慮が必要といったことが起こる可能性があります。
光が入り過ぎて夜寝る際にまぶしさを感じたり、風通しが良すぎて寒さを感じたりといったケースには対策が必要になります。
カーテンなどをうまく活用したり、開かないFIX窓を使ったりといった工夫をしましょう。
また、プライバシーへの配慮も同様で、見えすぎないようにすりガラスを使う、室内窓を高い位置に設置するなど、家族構成や性格、ライフスタイルにあった室内窓を選ぶようにしましょう。

家具や装飾のデザイン・レイアウトが制限される

室内窓はバリエーションが豊富で、色や形、材質など、ご自分やご家族が好きなものを選べる一方で、壁や家具、インテリアなどとのバランスを考慮する必要があります。
統一感のないデザインのものを選ぶと、バランスが悪く浮いた空間になってしまうかもしれません。
また、室内窓の位置や高さによっては、家具のレイアウトが制限されてしまうため、取り付け位置はしっかり考える必要があります。

室内窓の種類

室内窓は大きく分けると一般的な外窓と同様に、開閉できるタイプと開けられないタイプの2種類に分かれます。
開閉できるタイプの室内窓は開き方によってさらに種類があり、間取りやインテリア性によって選ぶことができます。
開閉によって邪魔にならず空間を有効活用しやすい引き違い窓が人気ですが、インテリア性が高く複数枚をつなげて設けるデザインの突き出し窓の人気も高まっています。
開けられないFIX窓は、主に採光と空間の開放感、インテリア性を目的に取り付けられることが多い窓で、コンパクトなタイプを複数枚並べたり、開閉できるタイプと組み合わせたりと、デザイン性にこだわったものが多く見られます。

関連記事：窓の種類はどれがいい？開き方の違いや特徴と選ぶ際のポイント

まとめ

室内窓は、お部屋を明るく、風通しを良く、ご家族の気配をいつでも感じられる空間で暮らしたいという方にぴったりのインテリアです。
窓枠のデザインやガラスの種類を変えることでコーディネートを考える楽しみも増えます。
一方で、どこにでも付けることができるわけではなく、きちんと設置場所を考えないとメリットがデメリットとなってしまう可能性もあります。
心地良い暮らしをするために、ライフスタイルに合わせた室内窓を考えてみてはいかがでしょうか？

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