筋交い
耐震補強として昔からある筋交い。柱と梁だけでは地震が来た時に潰れてしまいますが、筋交いを入れることでつっかえ棒の役割を果たしてくれます。筋交いの傾きも全て同じ傾きでは効きが良くないため、写真のように傾きを反転させた方が効果的です。
筋交い金物
筋交いの上下端部に設ける金物。これがないと地震が来たときに筋交いが土台や梁から外れてしまいます。こちらの金物は側面から施工することができるものですが、リフォームでは補強する箇所によって条件が異なるため、使用する金物も選定する必要があります。
合板耐力壁
耐震補強として主流の合板耐力壁。構造用合板と指定の釘(あるいはビス)を用いて補強する方法で、地震に対して粘り強く耐えてくれます。釘の打つ間隔によっても発揮する耐力が異なるので、チェックする必要があります。
柱頭柱脚金物
こちらが縁の下の力持ちの金物。柱と梁、柱と土台の接合部に取り付けて、柱が抜けなくするようにするものです。どんなに筋交いや合板などを入れてもこれがないと柱が抜けてしまって十分な耐力を発揮できません。電動ドライバーの特殊なビットと太くて長い丈夫なビスを何本も打ち込んで何百kg、何tという力に耐えられるようにします。
床下地合板
耐震性で意外と重要なのが床。床がしっかりしていないと地震の力がまんべんなく伝わらず、耐力壁がきちんと働いてくれません。1階の床は根太という角材の上にフローリングが張ってあっただけだったので、構造用合板を全面に張って床の”剛性”を高めました。
屋根
重い瓦屋根から重量が3分の1程度のスレート屋根に変えることで柱や梁などの構造の負担を軽減。必要な耐力壁の量も減らすことができました。それに加えて、下地の野地板を重ねて張って屋根面の固さをアップ、ルーフィングという防水シートを張ることで雨漏れ対策も万全です。
担当者コメント
LIXILリフォームショップハウセット 押上店
T様より耐震性に不安があると相談を受けたので、まずは耐震診断をしたところ、現行法基準1.0に対して評点は0.25とかなり危険な状態でした。現状の評点と延べ床面積が広いことから、耐震性に大きく影響する屋根の葺き替えを行い、窓や戸の多い1階を中心に補強を計画。またT様お住まいの区ではかなりの助成金も受けられるため、併せてご提案。これからも安心して生活して頂ける住まいができました。