先日、「新 美の巨人たち」で素敵な特集が組んであり
ました。
『HIROSHIMA』の椅子。とても興味深い。
武蔵野美術館に展示があり、座り心地と職人さんが生み
出した曲線美に世界からの注目を集めています。
ハンスウェグナーの代表作品Yチェア。生涯で500種以
上の椅子のデザインを手掛け、北欧家具に多大なる影響
を与えた人物です。
Yチェアの進化系ともいえる『HIROSHIMA』。
日本の技術でどこまで追求できるか挑戦だったそうです。
深澤直人×マルニ木工(2008)とのコラボレーションに
より作り上げられた『HIROSHIMA』。
深澤直人氏と言えば、無印良品の壁掛けCDプレーヤー。
話題となり、色々なところでみかけられたね。
倒産しかけた家具メーカー。92年ごろ、海外からの量
産品が普及し、経営は火の車だったといいます。
深澤氏のデザインは、笠木から背もたれまで続くアーム、
曲線の背もたれ、機械では生み出せない・・角度を測っ
ては手作業での磨き。磨き職人は手作業で作り上げるも
出来上がるのは1日に2台だったそうです。
様々な研究を重ね、月500客までに成長したという。
世界で注目を集めたきっかけは、2017年、Apple 社の
食堂の椅子として受注したことから。
人間は機械ではないので色々な姿勢をしながら椅子に座
っいます。食事やテレワーク。足を組んだり、肘掛けに
肘をついたり・・色々な姿勢を人間工学の視点から数値
化し、研究を重ねた結果、座面の傾斜の心地よさも生ま
れたといいます。
『世界の定番を目指して 北欧の椅子を超えろ』40歳を
迎えた深澤氏と家具メーカーの想いは今『HIROSHIMA』
によって実現されました。
過去の名品を新たな価値に・・・匠の技ですね。座って
みたい・・と心の底から思いました。
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