水道管が凍結するとどうなる?
気温がマイナス4℃以下になると、水道管の中の水が凍る可能性が高まります。まずは、水道管が凍結するとどんなトラブルが起こるのか、具体的に確認しましょう。
水が出なくなる
「朝起きて顔を洗おうと思ったら、水が出ない!」「料理も掃除もできない!」そんな困った事態に直面する可能性があります。水道管の中の水が凍ると、氷が水の流れを完全に塞いでしまうため、蛇口をひねっても一滴も出なくなるのです。特に冷え込む夜に凍結しやすく、朝になって初めて気づくケースが多いものです。
漏水(水漏れ)する
凍った水が溶けた後、意外と多いのが「漏水」のトラブルです。凍った水が膨張して管に小さなヒビを入れたり、接続部分を緩めたりしてしまうためです。一見すると気づきにくいですが、発見が遅れると水道代がいつもより高額になったり、壁や床に水分が染み込んでしまいます。
水道管が破裂する
水道管が凍ると、氷による膨張で管が耐えきれなくなり、破裂してしまうこともあります。修理費用は1か所あたり約2万円〜5万円と、決して安くありません。それだけでなく、大量の水が一気に噴き出して家の中や庭が水浸しになり、費用がさらにかさむケースも...。
特に夜間や休日に破裂が起こるとすぐに専門家を呼べず、被害が広がるリスクも大きいです。
水道管の凍結を予防する方法
ここでは、家庭で簡単に実践できる予防方法をご紹介します。寒い時期でも安心して水を使うために、ぜひ取り入れてみてください。
水道管に布を巻き付ける
屋外に露出している水道管や蛇口部分は、特に凍結しやすい場所です。手軽で効果的なのが、水道管に布を巻き付けて保温する方法です。家にある古いタオルや布きれ、毛布を使って水道管を覆い、その上からビニールテープやゴム紐でしっかり固定しましょう。冷え込みを防ぎ、凍結リスクを大幅に軽減できます。
「見た目が気になる」「もっと長持ちさせたい」という方には、市販されている凍結防止用のテープや防寒剤がおすすめです。ホームセンターやAmazonで購入でき、価格も1,000円程度とリーズナブルです。
水を少量流し続ける
蛇口を少し開けて水を出しておく方法です。水が動いていると凍結しにくくなるため、静止した水よりも凍るリスクが低くなります。ポイントは「少量」で良いということ。チョロチョロと流れる程度で十分です。
「水がもったいないのでは?」と感じるかもしれませんが、凍結して修理する手間や費用を考えると安いもの。また、蛇口の下にバケツを置いておけば、たまった水を掃除などに使えます。
給湯器の追い焚き機能を使う
追い炊き機能付きのガス給湯器をお持ちの場合、浴槽の残り湯を循環アダプターより5cm以上、上にある状態にしておきましょう。凍結の危険がある気温に近くなると、給湯器内のポンプが自動的に作動し、お湯を循環させることで配管内の凍結を予防してくれます。
「そんな機能、初めて知った!」という方もいらっしゃるかもしれません。正しい使い方を確認するためにも、一度お手元の取扱説明書をチェックしてみてください。
水抜き(水落とし)をする
もしお宅に水抜栓(みずぬきせん)が設置されているなら、水道管の中の水を抜いて凍結を防ぐ「水抜き」が非常に有効です。基本的なやり方は以下の通りです。
- 水抜栓(不凍栓)を閉める
- 蛇口をひねって水を抜く(30分程度)
- 水が出なくなったら蛇口を閉める
※電動式の水抜栓を使用している場合は説明書の手順に従ってください。
水道管が凍結した場合の対処法
どれだけ気をつけていても、厳しい寒さで水道管が凍結してしまうことはあります。でも慌てなくても大丈夫。ここでは、凍結してしまった場合の具体的な対処法をご紹介します。
ぬるま湯をかける
凍った水道管を解凍するには、ぬるま湯を使うのが最も手軽な方法です。ぬるま湯とは、手で触れてほんのり温かい程度のお湯です。熱湯を使うと水道管が破裂する恐れがあるので、絶対に避けてください。
破裂・漏水は専門家へ
「水道代が急に高くなった」「壁が湿っている気がする」と感じたら、水道管が破裂したり、漏水してしまった可能性が考えられます。自分で確認・修理するのは難しいので、水道局や指定業者に相談しましょう。
まとめ
今回は、冬に起こりがちな「水道管の凍結」についてお話ししました。水が出なくなったり、漏水したり、最悪の場合は水道管が破裂したりと、想像しただけでも困っちゃいます。でも、ちょっとした工夫でトラブルを防ぐことができるんです!たとえば、水道管に古いタオルを巻いたり、蛇口から少しだけ水を出しておいたりするだけでも効果があります。
もし凍ってしまった場合も、ぬるま湯を使ってゆっくり解凍すれば基本的には大丈夫です。家族みんなが快適に冬を乗り切れるよう、今回の内容をぜひ参考にしてみてください。
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