ロックガーデンってなに?
ロックガーデンとは、岩や石と植物を組み合わせながら、自然に近い雰囲気を楽しむ庭園スタイルです。岩や石の大きさ・形・色合い、組み合わせる植物によって、和風や洋風などさまざまなテイストに仕上げられるのが魅力です。これまでは広い敷地にダイナミックに作るのが主流でしたが、近年、個人の住宅の庭など小規模なスペースにもよく採用されています。
ロックガーデンを作るメリット
庭や外構にロックガーデンを作るメリットには、次のようなものがあります。
デザインの自由度が高い
通常の庭作りでは、植物の配置や向きなどがある程度制限されてしまいますが、ロックガーデンは好きな場所に植物を植えられるためデザインの自由度が高いのが特徴です。住宅の外観にテイストを合わせながら、自分好みのデザインに仕上げることができます。
管理や手入れが楽
庭の手入れで一番大変なのは、雑草対策です。通常は防草シートを敷いたり、定期的な草取りが必要になりますが、ロックガーデンは土の面積が少ないため雑草が生えにくく、庭の手入れにかかる手間を減らすことができます。また、乾燥に強い植物がよく使用されるので、水やりの頻度も少なく済ませられます。
低コストで作れる
ロックガーデンは材料費や施工費があまりかからないため、比較的低コストで作ることができます。また、岩や石は天然木などに比べて劣化しづらく、メンテナンスも手間いらずです。将来的なランニングコストが安く済むところもロックガーデンのメリットのひとつです。
ロックガーデンの予算
ロックガーデンを作るときの費用相場は、使用する材料や施工面積、DIYの場合と業者で依頼する場合とで大きく変わってきます。
DIYの場合は材料費のみ必要で、小規模の施工で1万円〜10万円ほどが目安です。
ロックガーデンのDIY方法
地形が複雑な場合や大掛かりな工事になる場合を除いて、DIYでもロックガーデンを作ることができます。基本的な手順は次のとおりです。
- 場所を決める
- 石と植物を選ぶ
- 石を組む
- 土と肥料を入れる
- 植物を植える
場所を決める
傾斜のある場所が適しているとされるロックガーデンですが、平らな土地でも作ることが可能です。石を積み上げるなどして高低差を表現すると、平地でも立体感を演出できます。
また、植物が生育しやすい環境を作るため、なるべく日当たりの良い場所を選んでください。
石と植物を選ぶ
ロックガーデンの主役である岩や石は、空間の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。よく使われるのは溶岩石・石英岩・軽石あたりですが、石の色や形状、質感などが好みのものを選んでみてください。石はホームセンターやネットショッピングで購入可能です。
植物は見た目の要素も重要ですが、多肉植物など乾燥に強いものを選ぶのがおすすめです。
石を組む
配置する場所を決めたら、地面を30cmほど掘り下げて石を置き、全体の2/3が隠れるくらいまで土で埋めます。このとき植物を植えるスペースを確保しながら進めましょう。石の配置は規則的にせず、ある程度適当に置くことで自然な配置に仕上がります。
土と肥料を入れる
石を組み終わったら、植物を植えるスペースに土を入れていきます。ロックガーデンの土作りでは水はけを良くすることが重要なので、市販の培養土に軽石などを混ぜて使用してください。また、ロックガーデンに使用する植物はもともと痩せた土地で育つものが多いため、肥料は控えめにしておくのが良いでしょう。
植物を植える
最後に、植物を植え込んでいきます。まずはポット苗のまま仮置きし、植物の色形や大きさなどのバランスを見ながら配置を調整しましょう。配置が決まった後は、正面から見て植物が前を向くよう、少し傾けながら植え込んでください。
ロックガーデンにおすすめの材料
ロックガーデンは石や植物など材料の選び方で雰囲気が大きく変わります。今回は、幅広いテイストに合わせられるおすすめの材料を紹介します。
【おすすめの石】
- 溶岩石
- 白砕石
- ベージュロック
溶岩石は火山が噴火したときに溶岩が固まってできた石で、表面に気泡があるため通気性・保水性に優れており、石の隙間に植物を植え込むロックガーデンにはぴったりです。
ベージュロックはベージュ系の割栗石で、敷き詰めるよりもアクセント的に配置することで明るく華やかな印象をもたらします。
【おすすめの植物】
- 多肉植物、サボテン
- ハーブ類
- 高山植物
ロックガーデンは乾燥を好む植物と相性が良いので、多肉植物やサボテンを中心に揃えるのがおすすめ。高温多湿の場所が苦手なハーブ類も育てやすい植物のひとつです。
オシャレに魅せるコツ
ロックガーデンはデザインの自由度が高い分、庭の魅せ方に失敗してしまうリスクもあります。DIY初心者でもオシャレに魅せるためのコツを押さえておきましょう。
家の外観にテイストを合わせる
和風の住宅には純和風や和モダン、洋風の住宅にはヨーロッパをイメージしたデザインなど、家の外観に合わせたテイストにすると統一感が生まれ、まとまりの良い印象を与えます。
石や植物の選び方でも雰囲気は大きく変わるので、それぞれのテイストと相性の良いものを選ぶことが大切です。
石や植物を均一に並べすぎない
ロックガーデンの魅力は、自然の風景を再現したスタイルです。石や植物を規則的に並べすぎると、人工的で不自然な仕上がりになってしまうので注意してください。
大きさにメリハリを付けたり、ある程度ランダムに配置すると自然な仕上がりになります。
照明を取り入れる
アクセントとして照明を取り入れると、夜間でも魅力的な空間を演出できます。配線工事が不要で設置場所を選ばないソーラーライトがおすすめです。また、ロックガーデンは塀を作らないオープン外構が基本なので、照明の設置は防犯対策としても効果的です。
まとめ
石や岩を使って自然の風景を再現したロックガーデン。デザインの自由度の高さや、お手入れが楽なところが魅力的です。材料の多くはホームセンターで揃うため、興味のある方はぜひDIYでの庭作りにチャレンジしてみてください。
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