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火災から住まいを守るには ―火災時に重要な2分以内の初期消火とは

 

家で起こる火災の原因ランキング

総務省が発表している、「令和5年(1月~12 月)における火災の概要(概数)についてによると、住宅火災の出火の原因ランキングは以下の通りです。

 

1位:コンロ(15.4%)
2位:たばこ(12.0%)
3位:電気機器(6.6%)
4位:放火(6.3%)
5位:配線器具(6.0%)

 

コンロ、たばこが出火原因として多いのは予想できますが、電気機器や配線器具からの出火も意外と多いことが分かります。使っていない電気機器のコンセントは抜く、定期的に配線周りのお掃除を行うなど、出火の原因をなるべく作らないようにしましょう。

 

 

「初期消火」とは?

初期消火とは、火災が発生してから火が天井に回るまでの間、火が小さなうちに行う消火活動を指します。一般的には火災が発生してから、天井に火が回るまで約3分と言われています。天井に火が回るまで3分ですから、遅くとも2分以内に消火活動を行うことがとても重要なんです。

ただし、2分以上消火活動を行っても鎮火できない場合は、危険ですからすぐに避難してください。

 

初期消火の流れ

初期消火の3ステップをご紹介します。身を守ることを優先しながら行ってください。

 

①.火事であることを知らせる

まずは、119番で火事を知らせてください。消防車が現場に到着するまで早くとも数分はかかりますので、一刻も早く119番することが重要です。

また、家に家族がいる場合は、大声で知らせ避難を促しましょう。周囲の住民にも大声で火事が発生していることを知らせることも大切です。

 

②.消火を行う

次に初期消火を行います。消火器があれば消火器を使いますが、無ければコップやバケツで水をかけたりシーツや座布団など身近なものを使って初期消火を行います。

消化のポイントは、後ほどご紹介します。

 

③.火元から離れる

初期消火を行っても一向に火が収まらない、2分以上経過している場合は、必ず現場からすぐに離れてください。近くに窓やドアがある場合は閉め、空気を遮断した状態で避難すると火の勢いが収まりますので有効です。

ただし、身を守る行動が最優先ですので無理に窓やドアを閉めようと行動するのでは無く安全を優先してください。

 

 

初期消火のポイント

2分という短い時間で行わなければならない「初期消火」。いくつか注意しなければならないポイントがありますので、ご紹介します。

 

【消化方法は火元によって異なる】

一言で初期消火と言っても消火方法は、出火元によって異なります。基本を抑えておくことで初期消火の成功率は上がります。

 

  • 鍋、コンロ

シーツやバスタオルなどを濡らし、火元を覆うように手前から被せてください。空気を遮断することで、鎮火することができます。消火器があれば、鍋の縁に消火剤を噴射するようにかけてください。

注意するポイントは、決して水をかけないことと、油の入った鍋をひっくり返さないようにすることです。

 

  • レンジ、オーブン

まずは出火しているレンジ・オーブンのコンセント、もしくはブレーカーを切りましょう。水をかけたり、泡消火剤を使用すると感電の恐れがあるので使用してはいけません。

 

  • カーテン

火の点いているカーテンを引きちぎり、火が上に燃え上がるのを防ぎます。ただし、自分の衣類に火が燃え移らないようにやけどには十分注意してください。

 

  • ストーブ

消火器があれば火元に向けて噴射するのが良いのですが、なければ毛布やできるだけ大きなバスタオルを濡らしてストーブに被せます。

 

【消火器の種類を確認する】

消火器には3つの種類があります。

 

  1. 粉末系消火器
  2. 水系消火器
  3. ガス系消火器

 

消火器によって消火できるものが違いますので、その状況に合った消火器を使用するようにしましょう。

一般的に多く設置されているのは粉末系消火器で、どのタイプの火災にも使用することができます。対して、泡で消すタイプの水系消火器はレンジやオーブンから出火した電気系の火災には使用できません。

ご自宅にある消火器がどのタイプの消火器なのか、事前に確認しておきましょう。

 

 

まとめ

初期消火は、火災被害を少しでも抑えるためには重要な行動です。身の安全を確保しながら、初期消火を行うには事前に消火器の位置や火元別の初期消火方法を知り、日頃から備えておく必要があります。火災はいつ自分の身に起こっても不思議ではありません。この機会に、ご家族でも火災について話してみてはいかがでしょうか。

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