外壁のメンテナンスはなぜ必要？

外壁の機能が劣化してくると、雨水の侵入や断熱性の低下により、住宅の内部構造にダメージが蓄積されていきます。また、ひび割れや色あせが発生することで、外観の美しさも損なわれます。このような状態を放置していると、建物自体の寿命を縮めてしまったり、大掛かりな工事が必要となり高額な費用が発生するリスクが高くなります。

外壁のメンテナンスは8年〜10年おきが目安と言われているため、時期が近づいたら早めに点検や修繕の計画を立てるようにしてください。

 

要注意！メンテナンス時期前でも修繕が必要な劣化のサイン

外壁は常に紫外線や雨風にさらされるため、立地などの周辺環境によっては、目安よりも早いタイミングでメンテナンスが必要になる場合があります。次のような症状が現れたら、外壁の劣化が始まっているサインです。重症化する前に点検やメンテナンスを済ませておきましょう。

 

チョーキング

外壁の塗料が劣化すると、チョークのような粉が表面に浮き出てきて、外壁を触ると手に付着することがあります。この現象をチョーキングと呼びます。チョーキングは劣化の初期段階の症状なので、このタイミングでメンテナンスしておくと、外壁の劣化によるダメージを最小限に抑えることができます。

 

色褪せ

紫外線などの影響で、外壁は少しずつ色褪せていきます。色褪せは美観を損なうだけではなく、防水機能の低下にもつながるため、雨漏りや腐食の発生リスクが高くなります。白・黒・青など色褪せしにくい色を選ぶことで、色褪せの進行を遅らせることは可能ですが、完全に防ぐことはできません。

 

カビや苔が繁殖する

外壁に黒ずみや緑色の汚れがある場合は要注意。経年劣化により外壁の防水機能が低下すると、水分を溜め込んでしまい、カビや苔が発生しやすくなります。軽度であれば自分で掃除して除去できますが、外壁に深く根を張っている場合、一度除去してもすぐに再発してしまいます。

 

ひび割れ

外壁のひび割れの原因は、ほとんどが経年劣化によるものです。幅0.3mm未満は「ヘアークラック」といって、ほとんどの場合は建物が崩れるなどといった心配はなく、早急に修繕する必要はありません。

【ヘアークラック】

 

しかし、幅0.3mm以上のひび割れがある場合、外壁の内部まで割れてしまっていることがあります。ひび割れた部分から雨水や湿気等が侵入してしまうため、建物内部が劣化し家の耐久性が低下したり、雨漏りやカビの発生、シロアリの発生など、多くのリスクがあります。

 

塗装の剥がれ

塗装が剥がれると下地がむき出しになり、雨風などの外的環境から保護されない状態になるため、そこから急速にダメージが広がっていきます。この症状が現れた場合、外壁の劣化はかなり進行してしまっていると考えられます。早急にメンテナンスを行いましょう。

 

外壁メンテナンスは春と秋がベストタイミング

外壁メンテナンスのベストシーズンは春と秋です。他の季節でも施工ができないということはありませんが、雨や湿度、雪など天候の影響を受けやすく、工期が延びる可能性が高くなります。

ただし春や秋は、業者にとって繁忙期のため予約が取りづらく、費用も高額になりがちというデメリットがあります。工期の希望がある場合は早めに業者へ相談してください。

 

外壁メンテナンスはどうすればいいの？

外壁メンテナンスは工程が複雑で、専門知識や経験が必要となるため、DIYには向いていません。専門業者への依頼が必要です。しかし、数ある業者の中から信頼できる業者を探すのは難しいことです。外壁メンテナンスの業者選びに失敗しないためのコツは次の3つです。

 

• 相見積もりを取る
• 過去の施工実績を確認する
• 保証内容やアフターサービスを確認する
• 住宅会社に相談する

 

相見積もりを取る

不当に高い金額を請求されないためには、相見積もりを取るのが必須です。複数の業者に見積もりを出してもらうことで、適正な相場価格を把握できます。見積もり依頼を出すときには「他の業者にも依頼しています」と忘れず伝えておきましょう。

 

過去の施工実績を確認する

経験豊富な業者ほど、高い技術力が期待できるため、安心して施工を任せられます。過去にどのような施工をしてきたのか、工期や費用はどのくらいだったのかなど、なるべく具体的に確認してください。信頼できる口コミサイトを探して参考にするのもおすすめです。

 

保証内容やアフターサービスを確認する

業者のミスによる施工不良などで、追加の工事が必要になる可能性もゼロではありません。契約する前に、保証の条件や適用期間をしっかりと確認しておきましょう。内容は書面に残してもらい、保証期間中は大切に保管してください。

 

住宅会社に相談する

業者選びに困った場合、住宅会社に相談するのも一つの手です。家を買った会社であるため信頼できますし、家に関する様々なデータが保管されていますので、安心して依頼できます。また、どのような工事を行ったかの履歴も残るため、将来的にも安心です。

 

 

補助金・助成金で外壁メンテナンスがお得に！

お住まいの地域によっては、外壁メンテナンスで補助金や助成金をもらえる場合があります。支給金額は工事費用の10%（上限20万円）という具合に決められている場合が多く、共通する条件としては「申請する地域に住んでいる」「税金を滞納していない」などが挙げられます。

具体的な支給金額や条件は自治体ごとに異なるため、業者に問い合わせる他、自治体のホームページや補助金検索サイトで調べてみてください。

 

まとめ

外壁の劣化を放置すると、家全体の寿命を縮める結果になりかねません。劣化のサインが現れていないか定期的にチェックして、修繕が必要そうな場合は早めに業者へ相談しましょう。

メンテナンス費用を安く抑えたい方には、自治体の補助金・助成金の活用をおすすめします。

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