地震は二次災害にも注意
地震と聞くと、建物の倒壊など揺れによる被害を想像する人が多いかもしれません。しかし怖いのは、地震そのものだけではありません。
例えば地震により電気製品などから発火して起こる火災や、電気・ガス・水道といったライフラインの寸断などの二次被害も、地震による被害の1つです。ライフラインが止まってしまうと生活が困難になるため、日頃から災害を想定した準備や対策が重要となります。
今からできる地震対策
地震対策として、揺れによる被害を最小限に抑えるために、リスクを減らす対策が必要です。例えば食器棚などに耐震ラッチを設置したり、大型家具に転倒防止ストッパーをつけたりと、家の中を安全な状態にしておきましょう。
また、ライフラインが停止したことを想定して、防災備蓄をしておくことも重要です。水やローリングストックに向いている食材、簡易トイレ、モバイルバッテリー、常備薬など、防災グッズも定期的に見直しておきましょう。
地震や停電に備えるリフォーム
戸建て住宅の場合、長きにわたって生活するためにも家族が安心して住める工夫や対策が必要です。地震や二次災害に備えるには、リフォームも視野に入れてみましょう。ここでは、災害から家を守るためのリフォーム方法を紹介します。
壁の補強
地震に備えた耐震補強にもいくつか種類がありますが、耐力壁を設置するなど壁の補強により耐震性をアップさせることが可能です。費用は設置範囲などにより増減しますが、部分的に施す場合は1箇所あたり10万円前後が費用の目安となります。
飛散防止フィルム
地震などにより窓ガラスが割れてしまったときに、ガラスの飛散を予防して二次被害を防ぐのに役立つアイテムが飛散防止フィルムです。窓に貼るだけなので取り付けも簡単で、100均やホームセンターなどでも手軽に購入できます。飛散防止フィルムにはUVカットや断熱効果の高いもの、防犯性の高い目隠しタイプなど、防災以外にも役立つ効果が多く付随されています。価格も1,000円前後から購入できるので、導入を検討してみましょう。
太陽光発電&蓄電池の設置
災害における二次災害のうち、大半を占めるのが停電です。電気が止まってしまうと生活の質が大幅に低下してしまうので、有事への備えが必要となります。近年、太陽光発電と蓄電池の設置が光熱費節約やSDGsの観点からも注目されていますが、実は災害対策としても有効です。
太陽光発電で発電した電気を蓄電池に備蓄しておけば、夜間や悪天候時でも備蓄分は停電時でも使用できます。夏や冬などエアコンが必須な時期や、照明が必要な夜間などは特に電気が重宝されます。蓄電池は停電時も自立運転モードで機能するため、備えあれば憂いなしです。
太陽光発電の設置費用は30万円前後〜が目安で、蓄電池の場合は工費込みで80〜180万円前後が費用相場となります。
雨水タンク
雨水タンクとはその名の通り、雨水をタンクに貯水して再利用できる容器のことです。災害時の水不足にも活用でき、貯水した水をトイレなどの生活用水に利用できます。災害時でなくても、花の水やりや洗車などに使えば節水になり、水資源の節約にもつながります。
雨水タンクはタイプや工費により費用が変動しますが、1〜5万円程度が費用相場です。なお、雨水タンクの水は飲み水には利用できないので、その点には留意しましょう。
シェルター増設
地震の際の避難スペースとして、シェルターの設置や増設もひとつの手段です。通常はテーブルとして使え、30トンの圧力にも耐えられるテーブル型シェルター(30万円前後)のようなものから、部屋一室を丸ごと耐震シェルターに変えてしまう製品(25万円〜)などシェルターといえど、さまざまな種類があります。
住宅そのものの耐震工事よりは費用がかからず、地震の被害から身を守れるので選択肢のひとつとして検討してみてもよいかもしれません。
まとめ
自然災害はいつ自分の身に起こるかわかりません。家族や自分の身を守るためにも、住宅の災害対策は万全にしておきましょう。耐震グッズやリフォームを導入し、いざというときに備えておくと安心です。
一覧へ戻る