新年あけましておめでとうございます。
本多建設の本多和彦です。
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「かすみたつ 長き春陽を子供らと
手まりつきつつ この日暮らしつ」-良寛
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年明けて来月の5日で満73歳を迎えます。
昨年はねずみ年私の干支で、大雑把にはコロナで始まりコロナで暮れて
さらに今年丑年に入り、さらなる感染拡大が止まらず、
先行き一体どんな年になるのか見当もつかない状態となっています。
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どこにも行き場のない正月を家族のみで過ごすのは多分初めてのことです。
昨年の春の緊急事態宣言以来、自宅滞在時間がいままでにないくらいの経験は、
プロレスの体固めの必殺技スモール・パッケージ・ホールドをきめられたかのように、
身動きできずただひたすら自宅と会社の往復でした。
フラストレーションがたまり、
早く解放されてどこかへ行きたくなる衝動が湧きおこってきたものの、
それが長引いてこれから先も未だままならぬ現況の中、
なんとなくこの環境をいかに楽しむかという風に、人間は変わっていくもんなんですね。
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この正月、孫たちと一緒にいる時間が増え、
時々は遊び、大方は疲れるから両親に託すけど、
ふと最近読んだ本のなかに良寛の歌の一首が身に染みてわかるようになりました。
子供らを孫たちと置き換えればまさにそうであって、
でもこれは両親と子供たちでは楽しく仲良い風景にそぐわなく、
やっぱりジジイと孫の関係がぴったりくるような気がしますね。
ババアと孫よりももっと自然かもしれませんな。手前勝手ながら。
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はるか昔、子供たちがまだ小さかったころ、
子供と遊ぶ時間など記憶にないほどで、たまーに遊んでいれば、
いちいちこれはだめ、そうしなさいと命令口調での会話は、
今思うに子供たちは多分そう楽しくはなかったはずで、
威厳のある父親像を見せつけようとすればするほど、
子供たちは私から離れていくのがわかり、
かといって機嫌をとることもせず、なんとなく一人疎外感を感じながら、
俺はいい父親にはなれそうもないななどと自虐的になり、
でもまさしくそうだった。
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老齢になることの良さは、そして社会から一歩退いたせいもあり、
気負いが少なくなることかもしれません。
若い人たちとの会話が楽しくなり、あまり深読みはせず、
打算もなくなればむこうも警戒感がなくなり、
若干の年上という敬意を払いながらも、同等意識で接してくれます。
だから人との付き合いが若いころより楽になってきたようです。
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孫に至っては、絶対怒らないジジイになってしまいました。
パパ、ママにひどく叱られたときの緊急避難場所としての存在になってるようです。
これでやっといいジジイに近ずけたかもしれませんな。
孫たちのベストフレンドを目指して今年も健康で楽しくいきましょうや。
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2021.01.08
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