★広く見えるデザインを追求したエントランス
もともと狭くて閉鎖的な玄関に不満を抱えていたオーナーのために、エントランスは広く開放的に感じられるよう設計。造作のシューズボックスは浮かせたデザインにすることで、圧迫感を軽減。また、土間と床の境界は斜めにすることで、複数の靴を置いても狭さを感じさせないよう配慮しました。土間の面積が広がることで、使い勝手も向上しています。框(かまち)はアクセントのアイアンでスッキリと見せるようデザインしました。
★ゲストは小上がり和室の「離れ」で、おもてなし
頻繁ではないけれど、たまに訪れるゲストをおもてなしするスペースとして、小上がり和室の「離れ」を設計。「離れ」にすることで就寝時にはオーナーとの適度な距離感が生まれ、まるで宿泊施設にいるような体験を味わっていただけます。小上がり和室の畳の下は収納としても使えるため、普段は使わない寝具などをしまっておくことができます。さらに、畳下収納の一部を掘りごたつとして設計しているため、来客をおもてなししたり、テレワークスペースとしても使える点も特長です。畳はフチのない「目積畳(めせきたたみ)」でシンプルに仕上げています。
★間仕切りを取り払って開放感のあるLDKに
リノベーション前は6畳の和室とLDKの間が壁で仕切られていたため、空間の広がりが感じづらかったレイアウトを一新して、空間全体がひとつながりになるように再構築。リビング、ダイニング、キッチンがシームレスにつながり、スムーズな生活動線が生まれました。床は北海道産ニレの無垢材をグレーに塗装。モノトーンのインテリアからは、落ち着いた大人のゆとりを感じ取ることができます。
★空間の広がりを自在に操るデザイン障子
「開放感」をもっとも感じられる時は、どんな時だと思いますか。それは「閉じた空間」が一気に「開いた空間」に変わる瞬間ではないでしょうか。そのギャップを生み出すのが、内と外(中庭)を仕切る障子という存在です。閉じれば程よい籠り感を味わうことができ、開ければ広がりを感じうことができる仕掛けとなっています。造作による障子は「和」に寄り過ぎないよう、格子の数や太さまで細かく設計し、床材と統一感を出すためにグレーの塗装で仕上げました。
★目線の高さを変える小上がりワークスペース
段差がなくフラットな動線が魅力のマンションに、あえて階段を設けて、小上がりのワークスペースをデザイン。段差によって目線の高さが変わり、同じ空間にいても緩やかに「個」になれるスペースとしてご提案しました。スタディカウンターの前に腰掛けると、LDKだけでなく、ちょうど中庭の植栽や外の景色も一望することができる、まさに特等席。集中したり、ボーっとしたり、どんな時にも居心地のいいスペースになっています。デスクの横にはプリンタやステーショナリーを収められる可動式の棚を造作し、使い勝手にもこだわりました。ここも、モノトーンのインテリアを意識したグレーの色味で仕上げています。
★ホテルライクなサニタリースペース
インテリアのカラールールに則ってグレーの内装で仕上げたサニタリースペース。壁紙や床材、収納棚などモノトーンのカラーリングをセレクトし、シンプルながらホテルライクな空間を連想させる仕上がりに。