★大人も子どもも楽しめるリビング&ダイニング
今回のリノベーションで一番のポイントは、このリビング&ダイニングでした。小学校に上がるお子さまとの3人暮らしを楽しむことを重視されていたオーナーご夫婦。十分な部屋数があるものの、家族ができるだけ各部屋にこもることなく、リビングに3人が集まり、時には一緒に、時には思い思いに楽しめる空間を目指しました。「家族みんなでゆったりテレビを見られる空間と、お子さまにとって秘密基地のようなスペースがあったら嬉しい」というご主人、「テレワークで仕事をするワークスペースとダイニングTV、ソファでくつろげるスペース、3つの機能をすべて満たしたい」という奥様、そして「いつも子どもが目の届く空間」をお二人とも望まれました。そんな想いをカタチにしたのが、全フロアを見渡せる階段スペースの壁面をアクセントの格子にし、TVを掛けることで、カウンター、ダイニングテーブル、ソファのどこからもベストビューを実現。しかも格子の裏には、秘密基地のようなキッズスペースも。奥様のご希望だった、ゆったりとソファから窓越しの花火が楽しめる、そんな空間を叶えました。床材には、床暖房対応のぺルゴ(ベルギー製)のウォルナットカラーを採用。糊や釘を一切使用せず、簡単に施工できる点が特長です。2020年、東京オリンピックでも床材として採用されるこの商品は、傷がつきにくく、汚れを落としやすい機能性の高さに注目が集まっています。全体のトーンはグレー、ウォルナットのビンテージ感のあるダークトーンに。アクセントにはオーナーご夫婦が大好きなダークブルーを効かせ、テクスチャー感のある素材をミックスすることで、より深みのある演出を心がけました。また、もともと広いLDKですが、壁の一部をR壁(曲面)で仕上げることで、さらに広がりがプラスされています。
★洋食屋の厨房をイメージしたデザインコンクリート
今回、オーナーファミリーが何より楽しみにしていたのが、キッチンの壁に表現したデザインコンクリート。レンガとモルタルをミックスした立体感のある仕上がりになりました。すべてフェイクですが、近くで見てもまるで本物と見間違えるほど、細部の作り込みはまさに職人の技術力の集大成。本来のレンガを壁に張る場合、どうしても壁が厚くなるのですが、このデザインコンクリートであればフラットに近いまま、効果的に立体感の演出が可能です。どんなカラーで、どんなデザインで、どんな表現をするか、細かなお打ち合わせを進めながら、最終的にこの表現に決まりました。某テーマパークや商業施設等で多用されるこのデザインコンクリートが暮らしのなかにあることで、日常のなかに非日常が生まれます。あえて、コンロの近くにレンガ調のデザインをしたのは、油汚れが目立ちにくくするためで、腕の立つ洋食屋の厨房のイメージをそのまま表現しました。なお、デザインコンクリートにの表面にトップコートを重ねることで、汚れに対する耐久力をアップさせている点もポイントです。
★家族みんなで使える多目的カウンター
ダイニングの壁面に沿ってカウンターを設計。テレワークやお子様の勉強スペースとして、家族全員で並んでも十分なスペースを確保しました。
★ヴィンテージ仕上げのエントランス
「ロードバイクを飾りたい」というご主人のリクエストと、「靴の収納場所と背の高い物入れが欲しい」という奥様のご要望、そしてご夫婦共通の「ビンテージ感のあるダークなカラーコーディネート」をおうかがいしました。そこでオススメのデザインコンクリートで、壁と床をモルタル調に。バイクを飾る壁面には、アクセントでヘム材のシングルパネルをウォルナット色に塗装。抜け感を出すために、隣りの部屋につながる内窓をハイサイドにレイアウト。採光、通風にも役立ちます。
★回遊動線で渋滞を回避する洗面エリア
朝の身支度で洗面まわりの渋滞緩和をご希望された奥様のために、洗面スペースへのアクセス経路を2箇所設けた回遊できる動線を設計。キッチン側の経路はLDKのR壁にあわせて上部を丸型に仕上げました。曲面の施工は大工の技術によって仕上がりが左右される、難易度の高いデザインです。洗面台の背面には、R壁の内側に沿って角を丸めた棚を。人の行き来が集中しやすい箇所だけに、棚の角にぶつからないよう配慮しました。洗髪にも対応した深型の洗面ボウルとホースタイプの吐水口の水栓金具を備えています。ボウルは継ぎ目のないシームレスなデザインを採用することで、お手入れのしやすさも重視しました。カウンター下にはタオルバーや棚を設けることで、洗髪時の使い心地にこだわったオリジナル洗面台となりました。アクセントカラーには、ビビッドなブルーをチョイス。毎朝、鏡に向かうたびに、フレッシュな気持ちにさせてくれる空間です。
担当者コメント
LIXILリフォームショップアース リフォーム営業 石毛
キッチンメーカーのショールームより紹介をいただき、ご縁を頂きました。 インダストリアルが好きなお客様。 こちらでできる限りの商材を探し、またお客様の方でもたくさん調べて頂いて、 コーディネーターと打合せをしてつくりました。 施工中もたくさん会話をさせて頂きました。 デザインコンクリート仕上げも快くご了承を頂き、施工することができました。 弊社にとっても大切な施工事例の一つになりました。 お子様との生活は当然考えますが、まずご夫婦がどう過ごしたいのか。 ということに重きをおきながら間取りを考えられていたと感じます。 子供が独立すれば、また夫婦二人の生活が始まります。 将来にわたり変化していく間取りになったのではないかと思います。 ご夫婦の夢はまだ始まったばかり。 次は戸建てに住みたいという夢を追いかけています。