こんにちは
「健康と幸せを運ぶ工務店」の社長工藤です。
今日も元気にやってますか?
京都アニメーションの火災は平成になってから最悪の結果になってしまいましたね。
犠牲になってしまった方のご冥福を心よりお祈りいたします。
犯人がガソリンをまいて放火したとのこと。
33人の方がお亡くなりになったこの事件、火の回りが早くて屋上まで逃げ切れなかった方が螺旋階段で折り重なるように倒れていたそうです。
屋上へのドアには鍵はかかっていなかったとのことなので、逃げる間も無く煙に巻かれたのでしょうか。
そこで気になったのが、防火区画はどうなっていたのか?
階段の防火区画ができていれば少なくとも煙に巻かれることなく屋上まで無事に上がれたのではないかという疑問です。
新聞によると、法令で定められた基準にのっとった消火器と警報器が備えられていたが使われた形跡は見られなかったとあります。防火壁や防火シャッターについては何も書かれていません。
調べてみると、3階建てで200㎡以下の建物の場合耐火に関する規定から外れます。
また、主要構造部が不燃で外壁が防火構造、3階以上の床が準耐火構造で準不燃仕上げ、屋根が防火構造であれば(ざっくりなので詳細は省いています)ロ−2準耐火建築物とみなされ、竪穴区画も必要がなくなり、階段の防火区画が要らなくなるのです。
それで螺旋階段にしていたのでしょうか。
それとも、3層吹き抜けの螺旋階段ありきで、防火区画の要らない構造にしたのでしょうか。
想像でしかありませんのでわかりませんが、とても残念です。
京都アニメーションの話とは少し離れますが、建築基準法で定められていることは、最低限守らなければならないことです。つまり、建築基準法を守っているから大丈夫とは言えないのです。
住宅における耐震はまさにその通りです。
「建築基準法通りに計算されているから大丈夫ですよ」は全く嘘です。
耐震等級でいうと建築基準法で定められている最低の等級が1、その1.25倍が等級2、1.5倍が等級3です。耐震等級3は、消防署や警察署など重要な建物に求められる基準で、今のところそれ以上の等級はありません。
ただ、耐震等級3だからどんな地震でも絶対大丈夫かというとそうも言いきれません。
耐震等級3の上限はないからです。
命と財産を守らなければならない『家』は、最低耐震等級3は必須です。
そのうえで、どこまで強くするかは設計士と相談して下さいね。
では、今日もよい一日を!!
佐伯とともに54年「健康と幸せを運ぶ工務店」