こんにちは
「健康と幸せを運ぶ工務店」の社長工藤です。
今日も元気にやってますか?
業界でまた嫌なニュースが入ってきました。
住宅業界大手の大和ハウス工業は2019年4月12日、同社が設計・施工、販売した戸建て住宅と賃貸集合住宅の2078棟で柱や基礎に不適切な部位があり、型式適合認定に適合しない設計や施工だったと発表した。
というものです。
発覚のきっかけは内部告発でした。
ほかのハウスメーカーも戦々恐々としているかもしれません。
型式適合認定を受けた建物は建築確認の審査が簡略化されるという利点がありますが、そもそも「型式認定」とは何でしょうか?
建築基準法第38条
この章の規定及びこれに基づく命令の規定は、その予想しない特殊の構造方法又は建築材料を用いる建築物については、国土交通大臣がその構造方法又は建築材料がこれらの規定に適合するものと同等以上の効力があると認める場合においては、適用しない。
とあります。
この章とは、建築基準法第2章で、いわゆる単体規定を示します。
建築技術が進展し、法律で規定した昨日までのやり方よりも、もっと良い方法が出てきたときにその都度、法律を改正するのは不経済だから、大臣が認定すれば法の規定を適用しないことができることになるという趣旨のものです。
つまり、大臣認定を受ければそれに対し法の規制を受けないのです。免罪符となります。
ハウスメーカーにとっては、一度型式認定を取ってしまえば全国どこでも個別の指導を受けることなく同様の家を作ればよいということになり、大量生産できることになります。
特に鉄骨系のプレハブハウスメーカーは「型式認定」制度を採用しています。
頭文字をとって俗に「ぱあとだせ」といわれるメーカーです。
今回問題になったメーカーもその一つです。
国土交通大臣認定工法とか、型式認定住宅といわれると何か特別優れたありがたい住宅のような気がしませんか?
しかし実際は全く逆なのです。
本来鉄骨造で2階建て以上の建物を設計する場合、建築基準法によると構造計算が必要になりますが、その手続きを省略できるのが型式認定です。
そして、型式認定を取る場合、本来の建築基準法の定められた仕様や強度以上であれば「型式認定」を取る必要はないのですが、基準以下の仕様で建てる場合に「型式認定」を利用することになります。
認定取得に際しては、柱の形状、部材の厚みや大きさなどをできるだけ小さく薄くしてコストがかからないように検討し、それらを組み合わせて必要最小限の部材で家を造るよう考えられます。
鉄骨ですから、成型しやすく大量に同じものが工場で作れ、量産することによりさらにコストを抑え、利益率の高い家を大量に作り出すことができるのです。
他にも、鉄骨プレハブ住宅には様々な欠点ともいえる問題を含んでいます。
これについては後日別にお話しします。
ところで、今回の大和ハウスの問題では、テレビでの報道はほとんどありませんね。
なぜなんでしょう?モヤモヤします。
https://www.daiwahouse.co.jp/info/pdf/20190415.pdf
大手に負けない技術力を持ち、地元に根差し、地域のことを知っていて、何かあればすぐに飛んできてくれる地元の工務店が建てる木の家が最高です。
では、今日もよい一日を!!
佐伯とともに54年「健康と幸せを運ぶ工務店」