"リフォーム" と "リノベーション"の違いをご存じでしょうか?
リフォームとは、老朽化した部分を補修、交換することで、物件を新築時の状態に近づけることを言います。
それに対してリノベーションとは、大掛かりな改修を施し"新たな機能" や "付加価値"を加え、新築の時よりさらに性能向上を図ることを言います。
リノベーション需要の増加
近年、リフォーム市場の活発化に伴い、リノベーションを選択する人が増えています。
リノベーションは今後さらに増えると予想されており、住宅購入の選択肢の一つになるとも言われています。
ではどのような理由でリノベーションを選択する人が増えているのでしょうか。
働き方やライフスタイルの変化
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、消費者の住まいへのニーズが大きく変わってきました。
リモートワークの普及によって仕事場の近くに住む必要性がなくなり、また生活の場だった自宅が働く場所も兼ねるようになったため、自分の暮らしに合わせた間取りにするためにリノベーションを選択するという人が増加傾向にあります。
また単独世帯も増え、自分らしく暮らしたいと考える人が多くなり、リノベーションを選ぶという人も増えています。
空き家と建築コスト
現在日本では毎年空き家が増えており、大きな社会問題になりつつあります。
これは地方に限った話ではなく、東京など都心部でも同様です。
そんな空き家を、新築より低コストで好立地に購入できる可能性が高いことなどから、リノベーション前提で探す人が増えています。
物件の広さや地域によって金額は大分変わりますが、下手な建売住宅よりも長く住める可能性もあるため、
状態の良い空き家を自分の暮らしに合わせたものにリノベーションしようと考える人が増えています。
環境問題への取り組み
環境問題への配慮から、持続可能な社会をつくろうという動きが広がっています。
SDGs(エスディージーズ)という言葉をお聞きになったことのある方も多いと思います。
SDGsとは、"Sustainable Development Goals" の略称で、"持続可能な開発目標" を意味します。
古い物を活かした新しい暮らしを提案するリノベーションは、SDGsが目指す目標を体現するための有効な手段であると言えます。
また環境問題に配慮した省エネ住宅への関心の高まりから、現在の住宅を高気密・高断熱住宅にリノベーションするというケースも少なくありません。
環境問題への関心が高まる時代背景を受け、リノベーションの価値が上がってきました。
空き家リノベーションのメリット・デメリット
現在日本では毎年空き家が増えています。
空き家をお持ちの方も、これから探そうと思っている方も、空き家リノベーションについて詳しく知っておくことは重要です。
ここでは空き家リノベーションのメリット・デメリットについてご紹介したいと思います。
空き家リノベーションのメリット
新築するより費用が安い
空き家の状態にもよりますが、リノベーションはお家を新築するより費用を抑えられるケースが多くあります。
また、大掛かりなリノベーションを行わなければ、固定資産税評価額は上がらないため、新築や建て替えと比較して税金も安く抑えられます。
抑えたコストで家具や家電を充実させたり、内装に凝ったりすれば、移住後の生活は充実するでしょう。
資産価値の向上
空き家の状態によっては、資産価値がほぼない状況も多々あります。
売却したいと考えても、老朽化が進んだ状態では、よほどの好条件な立地でない限り買い手を見つけるのは難しいでしょう。
しかし、リノベーションすれば物件の資産価値が上がり、有利な条件で売却できる可能性が高まります。
また、建物をよい状態に保っておけば、特定空き家に指定されず管理コストも抑えられます。
国や自治体からのサポートが充実
国や地方自治体が空き家のリフォームやリノベーションに関する補助金・助成金制度を実施しています。
各自治体によって異なるものの、お得にリノベーションが出来ます。
空き家リノベーションのデメリット
築年数によっては大掛かりな工事が必要
家を建ててから長い年月が経っている場合は、修繕すべき箇所が多く、費用が高額になりがちです。
また古い空き家をリノベーションするときには耐震基準に注意しなければなりません。
1981年に建築基準法が改正され、それより古い旧耐震基準のもとで建築された空き家の場合は、新耐震基準を満たす耐震補強リフォームが必要になります。
まとめ
自分らしく暮らせる家に価値があるという時代に変化してきました。
リノベーションという選択肢は、ただ単に流行りの家づくりということだけではありません。
日本の社会が抱える問題や課題にも深く関わっています。
リノベーションで自分らしい住まいを追求し、快適な住まいを手に入れてみませんか。