西洋と、日本の生活習慣の大きな違いの一つに
家で靴を脱いで生活することがあります。
一般戸建て住宅やマンションから、
畳が減りつつある中でも、
「靴を脱ぐ」という古来からの文化は
あまり変わりません。
勿論、ビジネルホテルや洋風ホテル、
戦後に建てられた多くの公共施設(役所)は
その利便性からしても、
土足のまま用事を済ますことができるよう
設計されています。
私達の大好きな、
和風姿の女将が出迎えてくれる旅館は
その玄関や各部屋の入り口で
靴を脱ぐ造りとなっています。
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ここで考えてみたいのは、
「靴が汚いもの」
「家は清潔に保ち
そこでゆっくりとくつろぎいたい」
この発想は、
戦後、椅子式の生活が普及しても
日本では変わらない理由です。
この衛生的な習慣は、
弥生時代から続くという説もあるほど
日本人の遺伝子に備わっているようです。
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私自身、仕事から帰り、玄関で靴を脱ぐ。
その次は、部屋着に着替えることです。
(下世話な話で恐縮です)
アクセサリーを外してストッキングを脱ぎ捨てると、
緊張が解けて、開放感に浸れます。
脳科学からいうと、
人間は、身につけているモノを外すと
無防備の意識に入り、気持ちよい脳波に変わるそう。
私の場合、短い交通移動でも
携帯スリッパをカバンに入れています。
気が付くと、劇場でも靴を脱いでいたりして・・・
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恥ずかしい話をお披露目しました。
洋画をみると、靴を履いたままのカッコイイ生活・・
唯一ベッドの上だけが清潔のような
シーンにも出会います。
では、ヨーロッパの人々と
どうしてこんなに感覚が違うのでしょう。
中世にハイヒールができた由来、
今でも雨でぬかった道を靴で歩きが、
そのまま家に入ります。
(ですから、日本と違って
「家に上がる」とは言いませんね)
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本によると、日本人は
外敵の心配がほどんどなかった近年まで、
緊急に家から脱出する必要がないので、
履物を脱いで、床や畳、暖かい座布団に腰をおろし、
団らんが楽しめたとあります。
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ただ、これからもこの生活を守るためには
1人1人の心がけが、大切です。
地球温暖化で、災害が多いなか、
すぐに避難できる工夫が必要となってきます。
"災害は忘れなくても、必ずやってくる"
"人災"も起こらないことを祈りますが、
備えは必要。
停電や避難の備えとして、就寝時も
靴と簡易ライト、フル充電した携帯電話の準備は
怠りなく!
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建築業の観点からは、
耐震、断熱、通風、遮光、省エネ設備の取り入れ・・
多様な進化がめざましいです。
ですが、靴を脱いでくつろぎたいという願望は、
今後も変わらないでしょう。
地球環境を守りながら、心地よい習慣を失わないよう
暮らしていきましょう。
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夏にむけ、マスクをはばかりなく外し、
浴衣姿で花火見物や屋形船を楽しみたいですね。
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