関東大震災から100年を迎える今年(2023年)
↓内閣府のHPで関東大震災100年の特設ページが開設されています
その発生日である9月1日が「防災の日」と定められているように、近代日本における災害対策の出発点となった日でもあります。
私たちの安全を守る法律やルール、建築物があるのは、この経験から得た先人たちの経験・知識を継承し、努力・行動してきたからこそ。
今後30年のうちに首都直下型地震が発生すると言われている昨今。
改めて防災・減災を意識しようと思います。
過去におすすめ情報で減災について記事も書いています。ご興味ある方はご覧ください↓
減災で家族を守ろう。家を守ろう。~①減災って何?②減災の取り組み7つのポイント前編③減災の取り組み7つのポイント後編④リフォームでできること~の全4編
さて、話は関東大震災に戻りますが・・・
この大震災で着目された建材があります。
それは世界屈指の建築界の巨匠"フランク・ロイド・ライト"が設計した帝国ホテル(旧帝国ホテル)に使用されていた大谷石。
Wikipediaより引用
↓他サイトからお借りしました
周辺の建物が火災などで甚大な被害に見舞われる中、ほとんど無傷のまま変わらぬ雄姿を見せていたと云われています。
そのことから耐火性が着目され、関東を中心に東海や東北地方の住宅の外構えの石材として、昭和初期から昭和50年代にかけて多く用いられました。
耐火性の他にも、天然ゼオライトの鉱石である大谷石は調湿・消臭・熟成・音響・癒し効果などもあり、更に軽く柔らかいため加工もしやすいといったメリットがあります。
内装材として使用しても素敵なアクセントになるかも!
ただし、柔らかい故に劣化には要注意です。
特に屋外に用いられた大谷石は経年による変色や雨風によって浸食が進み表面が剥がれてくるなんてことも。
↓経年劣化により表面が剥がれ落ちてしまった大谷石の塀
きちんとデメリットを理解し、メンテナンスすることは大事です。
ちなみに上写真のお宅の塀は、破損の激しい上2段を取り除き、下2段は既存の大谷石を活かし、上部にフェンスを取り付けました。
破損した大谷石を交換したりする方法もありますが、塀が少し高いこと、地震のことなどを考慮しお客様とお打ち合わせの結果、今回はこの方法となりました。
↓下2段を残し、フェンスを取り付けた直後の写真
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大谷石
魅力たっぷりの大谷石。栃木県の宇都宮市大谷町に採掘場跡があり、大谷石資料館として人気の観光地になっています。
東京・神奈川から日帰り可能な観光地で絶景の巨大空間として雑誌等にも掲載せれています。
是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
↓弊社スタッフ撮影写真
ちなみに弊社スタッフが数年前に訪れた際は、大谷石でできた餃子の像を持って記念撮影もできたそうです(笑)
持つとその軽さにビックリしますよ!とのこと。
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旧帝国ホテル
関東大震災の当日に東京に開業した帝国ホテルは、昭和42年(1967)の建て替えまで日本を代表的するホテルとして日本国内外の政治家や有名人など多くの人に愛されてきました。
その玄関部分だけではありますが、愛知県犬山市にある明治村に移築されているため、現在でもその雄姿を目にし感じ入ることができます。
いつか行って見てみたい場所の一つです。
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