昨年、抗ガン治療で髪の毛を失いました。
癌は完治ですが、髪の毛の方はまだまだこれから。
抗がん治療の前に、主治医から投薬後2週間くらいから抜け始めるよ。
シャンプーやブラッシングはソフトにやってね。とのアドバイス。
内心、かつらや帽子を用意して、ハゲを楽しみにしてもおりました。
先生の話のとおり、2週間目くらいから、浴室は抜け毛の山。
ニックネームは"ハゲちょびん。(あの「土瓶・茶瓶・ハゲちゃびん」が由来)
せっかちな私はソフトにブラシするどころか、逆にどんどんブラシをかけて
あっという間にツルツルのピカピカ。
おまけにヘアスタイルでごまかせないので、自分のブスが際立って面白い経験。
正直言って、外見は我が配偶者の母親世代のようにみえました。ハイ。本当です。
でもね、ハゲもいいものですよ。
美容院、シャンプ―やコンディショニング、ドライヤーの手間が全くありません。
時間とお金が節約できます。
たまには地肌を洗ってはいたものの、髪の毛が生え始めるまで全くの抵抗はありませんでした。
一方、普段薄毛を気にしている我が配偶者といえば、これみよがしにドライやーをガンガンかけてご満悦。そんなに熱い風をかけたら抜毛の原因と伝えても、なんのその。
正直言って、ドライヤーしなくてもよい髪のの量なのに、一応ハゲていないという見栄はおありのようで・・・
さてさて私の方は、術後4カ月で、我が配偶者に髪の量がおいつきそうな気配。
"わかめ"も食べてはいますが、白髪交じりの髪の毛が生えてきた。
配偶者を追い越したら、気の毒かしらん。
私はドライヤーはしませんが、コンディショナーでお手入れは人並みというところ。
そしたら、さすがはうちの配偶者様。白髪染めをして、若さにしがみつく事に懸命です。
おまけに洗面所まで染めてくれていい迷惑。
でもね、みなさん。
歳を重ねると"諦め"というよりは、いい意味で、本当に見た目が気にならなくなるんです。
それだけ人生が充実してきた証拠だと思うのです。
ハゲや薄毛は、チャームポインだと気が付きます。
我が配偶者の薄毛も、ちっとも気になりません。
本人は気になるかもしれない? ちゃんと貯金してあるから安心してね。
いざとなったら"植毛"でも"かつら"でも準備いたしましょう。
献身的に介護してくれた配偶者様へ、感謝の念は耐えません。
一つ疑問に思うことがあるんです。
結納のひとつに「共白髪」があるでしょう。
(夫婦が共に白髪になるまで添い遂げるという意味)
昔の人はハゲなかったのかしら。
まあ、結納で「共ハゲ」は聞こえも悪いしね。
それとも、寿命が現代より短かったからハゲる前に成仏していたのかしら。
ともあれ、うちの夫婦は「共白髪」でなく「共ハゲ」になったとしても
仲良く三途の川を渡れることでしょう。
ね、ダーリン!
~~ここだけの話~~
2,3日前に配偶者の白髪染を手伝ったら、染めるところが少なく楽ちんでした。
白髪も地肌を去ってしまったのか?
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現在、抗ガン治療で抜け毛に悩んでいる方もいらっしゃると思います。
一時の出来事です。
大丈夫です。安心してください。
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