八重洲ブックセンターが44年の幕を閉じた。
新装開店のためである。
学生時代に通った身としては少々寂しい。
コロナでしばらくは本屋さんに行く頻度も減り、ようやく出かけようと思っていた矢先のニュース。
入り口を入ると平積みの本の山。
どこから見てよいかわからないほどの新刊書。
八重洲という一等地にありながらの豊富な品揃え。
最後に一度訪れたかったです。
他に大手の丸善もあるが、アクセスの良さが魅力でした。
八重洲ブックセンターにいる私は、いつもセーラー服を着ている。
私の心の奥の写真である。
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"檸檬"(梶井基次郎著)という短編がある。
レモンを丸善の本屋に置いてくるという行為を通して
心の描写をしている作品なのだが、この作品がブックセンターとセーラー服と共に、
いつも心のどこかにある。
八重洲ブックセンターとセーラー服は現実味を帯びているが、
なぜ、丸善が舞台になっている"檸檬"がここに出てくるのかはわからない。
多分、10代後半の繊細な心に、この作品が異彩を放っていたからであろう。
遠い記憶というものは、時に曖昧で無責任である。
八重洲ブックセンーは2028年に超高層大規模複合ビルに開店予定だ。
ペーパレスが進み、未来型の書店はどのように私たちを魅了してくれるのか、
今までの書店の概念のを超えた未来型のブックセンターが待ち遠しい。
5年先はちょっと長いですが、夢も膨らみますね。
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梶井基次郎著の"檸檬" 、短編ながら楽しめます。
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