6月23日。沖縄は「慰霊の日」を迎えました。
犠牲者の方々に、心より追悼の意を表します。
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77前の悲劇の体験者は、年々減っています。
同時に、コロナの影響で、
語り部(人)の講演の機会も減ってしまいました。
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世界では、今まさに戦争が起きています。
物価の高騰で、
それを身近に感じる機会ともなりました。
・・ウクライナ問題が起きる前から、
なんとなく感じていたことがあります。
戦争体験者と、未経験者との
宗教観の違いです。
戦争体験者は、
一生、降ろすことのできない十字架を
背負ってしまったのではないでしょうか。
五木寛之氏の著書に「私の親鸞」という作品がり、
これを読むと、戦争体験者の仏教に対する思いが
未経験者よりも、かなり複雑だと感じました。
「複雑」という表現は、うまい言い方ではないですが。
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解剖学者の養老毅氏も
敗戦後の日本の教育で、
教科書に墨を塗らされた経験が
心に大きく残ると伝えています。
戦前の日本の教育が、敗戦により一変し、
「自我」という西洋の考え方に対して
「無我」(仏教の考え)について
深い洞察をなさっておられます。
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宗教や政治の話は、表立ってはタブーと
される場面があります。
今の20、30歳代の方に
「あなたの宗教は?」と聞いてみたら
(キリスト教の)洗礼を受けている方なら
キリスト教。
無神論者。
また実家の(仏教の)宗派を
何気に伝えるのではないでしょうか?
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それは、世の中が平和であった証拠です。
失礼ながら、その方たちを責めるつもりは
少しもありません。
戦争体験者でなくとも、
「南無阿弥陀仏」と唱えなくても、
悲しい戦争を
心に留める機会を持ってください。
それが、"個"の宗教とも言える気がします。
・・沖縄のこの日を迎えるにあたり
「生きる」を許されなかった戦没者の方に
深く心を寄せたいと思います。
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