あ、おはよう
今日も君は元気に走ってる
僕は声を振り絞る
きみに僕の声は届かない
だけど しばらくはここにいる
きみの手を離れてからは
ひとりで大空を駆け回ってみた
きみが僕を忘れて
コンクリートの校庭を謳歌するように
きみと行った冬の公園
お正月にいった野山の空
もう一緒には翔(かけ)れない
だってもうこんなボロボロだもの
きみは僕のことをすっかり忘れたようだ
明日もう一度きみを呼べるかな
僕に夢中になってくれて楽しかったね
おいておいた手袋さんにも会いたいね
いつかきみがお父さんになったなら
遠い記憶の僕にまた会える
あ、おかえり
もしも僕のかけらがあったなら
一度でいいから
少しでいいから
明日も空を見上げてね
その時が近づくよ
さようなら さようなら
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