「っ! 播磨や」
中村吉右衛門さんへの「大向こう」は、もう聞けない。
歌舞伎・大ファンの私には、信じたくないニュース!
コロナ禍に入り、歌舞伎座から足が遠のいていた私は、ただただ「悲しい」という言葉に尽きます。
吉右衛門さんは、生の舞台において、観客とのコミュニケーション(聴衆とのコンタクトというべきか)能力に特に秀た役者さんでした。
(素人が生意気なことを言っています)
録画でない「舞台芸術」は、お客さんの数や雰囲気は、幕によってさまざまです。
言葉で表現できない、客席と役者さんとのつながりが味わいの一つ。
役者さんの「間」の取り方。
ハッと息をのむシーンの客席の緊張感。
拍手のタイミング。
見栄のタイミング・・・
「大向こう」(屋号をかける人)と役者さん、その日のお客さんという、三者の一体感も舞台には欠かせません。
(松竹歌舞伎会の月会報誌)・・プログラムの中に、吉右衛門さんの名前を見ることは無くなりました。
私自身、吉右衛門さんの舞台を数十回は見たと思います。
1か月弱の開演期間中、中盤くらいが、最も "吉右衛門さんらしい演技" が観れる日だったかなと振り返ります。
(失礼は重々承知)
「ツケ」音と共に、今世の舞台に幕を引いたのでしょう。
歌舞伎の話は尽きませんので、この辺で筆を置きます。
多方面での活躍を祝望されながらも、あえて日本の伝統文化に固執した名役者。
二代目 中村吉右衛門さんのご冥福を、心よりお祈りいたします。
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