和菓子の起源は、砂糖なくしては語れません。
日本に砂糖がもたらされたのは、700年とも800年年代ともいわれ
それ以前は、甘いものといえば果物や、甘葛(あまづら)というツタの樹脂を
煮詰めたものでした。
長い間、砂糖はごく一部の貴族の口にしか入らない大変な貴重品で
嗜好品というよりも、薬として扱われていたというから驚きですよね。
室町、安土桃山時代には茶の湯の文化と共に茶菓子も発展しましたが
庶民も和菓子を楽しむようになるのは江戸になってから。
今私たちに馴染みのある和菓子の多くは、江戸時代以降に生まれたものなのです。
~和菓子の主な生地や素材~
日本茶や抹茶などのお茶うけになることが多い和菓子は、甘いものが中心。
ただしバターやクリームなどの油脂分はほとんど使われていないので
洋菓子よりもカロリー控えめなところがうれしいポイントです。
『 あ ん 』
和菓子の基本といえばあん。
小豆本来の食感を残した・・・粒あん。
なめらかな舌触りの・・・こしあん。
砂糖を加えて練り上げた・・・練りあん。
美しい白色が特徴の・・・白あん。
白あんに卵の黄身を加えた・・・黄身あん。 など種類も豊富です。
『 練 り 切 り 』
白あんに砂糖と、薯蕷粉(じょうよこ)や求肥などのつなぎを加えて練ったもの。
(薯蕷粉(じょうよこ)とは・・・うるち米を原料とした、粒の細かい粉。
上用粉とも呼ばれる。)
適度な柔らかさで成形しやすいため、上生菓子によく用いられます。
『 こ な し 』
小麦粉やもち粉などと、こしあんを加えて蒸し、熱いうちに手で揉み込んで
柔らかくこなしたもの。
練り切りと同じように和菓子生地として使われ、関東では 「 練り切り 」
関西では 「 こなし 」 が扱われることが多いようです。
『 う い ろ う 』
米粉に砂糖を練り合わせて蒸したもの。
ういろう皮として、上生菓子にもよく用いられます。
『 葛粉 (くずこ) 』
葛の根からとれるデンプン。
葛切りや、葛まんじゅうなど、夏の水菓子に使われることが多いです。
『 き ん と ん 』
練ったあんをざるなどで裏ごしして、そぼろ状態にし
あん玉や求肥を包み込んだ上生菓子の一種。
ずっと昔から和菓子は愛されてきたんですね。
こんなにも奥が深いとは知りませんでした。
今度贈り物をするときには和菓子でも・・・。
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