11月10日
信濃毎日新聞の11月8日の「スマート林業」挑戦活発化の記事をとても興味深く読んだ。
ドローンにAIで実用化のメドがついてきたということである。
私が入社した半世紀前、新入社員の仕事は丸太の検収だった。
11トントラックで1日に5台も6台も入るソ連唐松の細物。小口(細い方)が8センチ位から16センチ位までが1台に700本から積んでくるのであった。
それを土場に一面に並べ、その小口にチョークで数字を書き込み、その数を正の字で野帳に記録していくのである。
仕入れ先から明細は来ているが、それとどの位差が出るか、ということも重要なのである。
小口に数字を書き込むのは、その数字を見て、そのサイズごとに2人がかりで仕分けるから。
私が入社した頃は、日本の唐松がようやく育ち、間伐しなければならない時期にようやく差し掛かった頃である。
それまで国内に木材がないからソ連から。
それに、国内の唐松より海を渡ってくるソ連唐松のほうが安かったから。
6月に入社した私は、この作業で月に2キロずつ体重が減り、学生時代の脂を3ケ月でそぎおとしたのだった。
いやいや話がそれました。
この新聞記事のほかに「長野の林業」の小冊子にも載っていました。
今回一番関心したのは、
はい積された丸太の木口側の写真を撮影して、その中から基準となる丸太を1本選び直径を入力することで、すべての丸太の直径が自動で計測される方法がある。
ということでした。
この他にも方法が2つあげられています。
半世紀前が思い出されました(笑)
AIがとっても身近に感じられました。
話はまた戻ります。
私が入社して9年経った昭和54年に、ソ唐(ソ連の唐松)から国産の唐松を仕入れすることに変えました。
同業者からは、高い国産を買うのはバカだとの評も得ました。
しかしソ唐は冬場はいいのですが、遠くから運ばれてくるため夏場になると乾燥が進み見栄えが悪くなるのです。
あ~、いい忘れました。
これらは土木用材、建築材とは全然違いますので、念のため。
我が国の日本列島改造とでもいいましょうか、高度成長期やオリンピック、関東一円津々浦々の構造改善や海岸の埋め立て、下水道工事やあらゆるところに使われていました。
それが昭和55年の台風は長野の山の木をなぎ倒しました。
それは見事なまでに風の向きに円を書くように倒されたのです。
その時から、海のない県で外材を使っていた内陸製材が、アッという間に国産材に変わりました。
おりしも、戦後植林されていた唐松が間伐の時期を迎えてていたのでした。
それ以来私は長野の唐松と共に、唐松を愛してきました。
長くなりました。
続きにします。
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