2008.11.22のブログの転用です。
起きぬけにムンバイの同時テロのニュースが流れました。「ムンバイ」「ムンバイ」どっかで聞いた地名だなー、えっーインドじゃない。
おもわずテレビに見入ってしまいました。
先月出発の朝、出がけにアッサムのテロのニュースが入ってきました。
家人はまだ知らないのを幸いに「いってきます」と。空港で出国したところで、娘から電話が入りました。(それきたぞ・・・・)「ニュース見たけど、大丈夫?」「大丈夫よ、インドだって広いんだから、いろいろよ」「・・・・・」
「旅行の傷害保険もいっぱい入ったから」「そういう問題じゃ・・・」「あんたにもあげるように書いといたわ」「よくわからないけど・・・・それはありがとう????」
実家の母もよく言っていた「好きで行くのだから、何かあっても気にしないでね」と、その気持ちにならなければ、いつの時代でも出かけられません。
心配する娘を煙に巻いて・・・大丈夫、大丈夫と自分にも気合を入れたのでした。
インドの郊外を走っていると、畑の周囲をレンガで囲ってある土地がしきりに現れます。
こんなに自分の土地を明確にするものなのかしらと気になって、ガイド氏に尋ねましたら簡単明瞭に「牛に侵入されないためです」で納得しました。
この国では牛が一番気ままなのですね。
あれを高速道路と呼ぶのか有料道路と呼ぶのかがわかりませんが、車は常にクラックションを鳴らしています。
バスの前の席に座った人は、ズッと心休まらなかったでしょう。
時たまに逆送してくる車もあるのですから。
割り込みをしないほうが不自然なのかなと・・インドルールのすばらしさ(?)を体験できました。
車の増えるスピードに道路が追いつかないのが、その原因なのでしょう。
そして信号がない分、どこかしこでも人は横断する・・・・私達は皆で渡れば・・・・そうでなければ渡れないのです。
ホテルの部屋で、洗面所・バスの界が全面ガラス張りに遭遇、部屋の界もガラス張りもちろんツィンです。
つまり丸見え、最近の傾向なのでしょうか、5つ星ホテルでした。
日本のリゾトマンションのモデルルームでも見たことありましたが、湯気で案外気にならないと言っていました。
リゾートホテルの部屋は真っ白の壁にきれいな水色の天井、そして同色のカーテンです。
我が家のカーテンの地味な色合いに比べてなんと軽やかな気分になるのでしょう。
これはいただき、信州ではこの水色では冬寒そうだから、明るいオレンジ色がいいかな、なんて楽しんだのです。
帰ってきて、最近新築されたばかりで、家の周りに何にも遮蔽物の無いお宅の横を夜通って、ギョっとしました。
「火事!!」と見まがうばかりの赤さでした。
カーテンの色なのです。
それを見てオレンジ色は却下とあいなりました。
ゴミはインドを訪れた人が一番驚くことだと思うのです。
かつてのゴミは土に返るものだったはずですから、それはそれなりに循環していたのでしょう。
しかし現在の軟プラは堆積するばかりなのですから、道路端はカラフルなお菓子が入っていたような軟プラの山です。
あのタージ・マハールでも、空いたペットボトルを足元に置く姿を幾つも目にしました。
ゴミ箱もしっかりあるのにです。
立派なビル街で、ジュースの紙パツクを足元に置いた青年を目の前にした時、このゴミ文化は根深いと妙に感心をしました。
捨てるのではなく・・・・置くっていう感じなのです。
発展途上国と言われる国を訪れた時に、これはわが国の30年前、50年前の姿だと思うことがあります。
私はもう半世紀以上前のことを語れる年齢だから。
インドの都市部でもあの状態でしたから、農村部の貧困はそれ以上かもしれないと思いました。
外国からの投資により、雇用が拡大すれば・・・・と言った私の言葉に、ガイド氏は暗い目をしました。
異国の私がとやかく言うことではなかったと、私は口をつぐんだのでした。
11億ともそれ以上とも言われる人口。
その人々が豊かになれる日までには、かなりの時間を要するでしょう。
ベジタリアンが6割もいるとはいえ、衣食住を含めてといえば、資源も環境も地球規模の問題になっていくでしょう。
先に繁栄を手にしたもののおごりであってはならないと、いつも我が心をいさめるのです。
この日本でさえ豊かな物を得た割りには、幸せと思えていない人々がたくさんいるのも事実であり現状です。
だからガイド氏の話す「豊かなインド人の心」を聞きながら、この国はこの国なりにバランスを取りながら成長していっているのだと、我が目と心を納得させようとしました。
いずれにしても、テロは許されることではありません。
テロにより世界中からの投資や観光客は減るでしょう。
今回の旅行もテロを意識していたことは事実です。
オールドデリーなどの人ごみは避け、夜の外出もしませんでした。・・・本当に何を見てきたのかと言われそうですが、車窓からかいま見た人々が暮す風景かなと苦笑してしまいます。
機会があれば又行ってみたいと思わせる国であることは間違いありません。
その時は少しは自由に歩き回れればいいなあーと願っています。
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古い旅の記録をアップしましたがお読みいただきありがとうございました。
今回再度インドにいくことになり、読み返してみました。
11年たったインドがどんなふうに変貌しているかを見て見たいと思います。
ただ観光旅行ですから、どこまで感じられるかんじられるかがわかりません。
帰ってきましたらまたアツプしたいと思っています。
依田 美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅・涼温な家 中島木材の家
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