先日の「親子つるし雛教室」の作品が展示期間が終了したので、川村吾蔵記念館にお引き取りにうかがった。
先週バタバタしていたので、つるし雛教室を取材してくれたケーブルテレビを見るのもすっかり忘れていて放映日も終わってしまった。
友人が見たわよと教えてくれたが間に合わなかった。ちーちゃんごめんね、ちーちゃんのインタビュー場面もしっかり映っていた様子なのに。
川村吾蔵記念館でご挨拶をしてそのまま帰ろうとしたら、「もしよろしければ・・・・」と地元の高校の創造実践科の皆さんの「ふるさとデザイン展「の鑑賞をお勧めいただいた。
ふるさととPRポスターはきれいな色合いが印象的であったし、テキスタイルの部のマフラーとコサージュはなぜか懐かしさを醸し出していた。
そして目を引いたのは「段ボールのスツール」である。
我が地元のダンボール屋さんが昨年段ボールのスツールを区民祭に出展され、強度的には問題のないことは認知済みだったが、今回の作品はそのデザインのすばらしさだろうと思った。
東洋大学の教授もされていた天沼 昭彦氏をお招きしてデザイン、製作されたのだという。
実習の授業を通じて、生徒たちは新しいコトやモノを創造する難しさ、完成した時の喜びを体験できました、とあった。
3月2日まで開催されているのでお出かけください。火曜日は休館日です。
こちらもどうぞとご案内いただいて「川村吾蔵」さんの作品を見る。前回は時間がなくて頭によぎることもなかった。
川村吾蔵さんって何者?っていう認識の私。夫は仕事がらみで何回も見ているらしい。
ハイ、まったく佐久市民にありまじき私であります。
そして見ました、わが郷土の彫刻家というより、世界の彫刻家と言うべきこの方の作品を。
1884年(明治17年)から1950年(昭和25年)と現在でいえば65才の短い生涯ですが、明治時代に単身アメリカに渡る気概がすごいですね。
中学生の時に従姉妹が丸山晩霞と結婚したのを機に始まった晩霞との交流。
卒業後小学校の代用教員を数ケ月勤めた後、遠縁にあたる横浜の貿易商へ就職、そこでロンドン・ウィーンに留学しピアニストになり、東京音楽学校の教師になった山本清子と出会う。
この2人の影響が大きかったと言われている。
そして20歳で渡米。翌年デッサンスクールに入学し、その学校の彫刻家のキットソンの助手となる。
そしてさらに翌年にはニューヨークのナショナル・アカデミー・オブ・デザインの彫刻科に入学しペイン教授の助手となる。
ここで吾蔵は、立体拡大機を改良して完成させ特許を取る・・・・(これが、経済的な支えになったのではないか)
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作品はすばらしい物だと思う。
それ以上に興味を敷いたのはこの方の生き様である。
20歳で単身渡米・・・・・我が子にさせられますか?もっとも吾蔵の両親は彼が19歳の時に亡くなっていましたが。
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1910年にはフランス在住のアメリカ人彫刻家マクモニスのもとで助手を勤めながら彫刻の研究を続ける。
1912年にはフランス国立美術学校エコール・デ・ボザールで特待生となり、マクモニスが依頼を受けていたアメリカの公共彫刻の助手をする。
1916年にフランスからアメリカにもどり、そこで酪農家より理想的な体型の乳牛模型を依頼されます。これが「牛のGОZО」と言われるゆえん。
そしてこの頃はマクニモスの助手ではなく共同制作者になっていたのでしょうね。
1940年には胸像制作を依頼されて日本に帰国したのですが、翌年には太平洋戦争が始まってしまいました。
1945年に敗戦となり、長野県の嘱託で通訳をしていて、アメリカの将校が「GОZО」であることを知り、横須賀基地へ美術最高顧問として招かれる。
そこで将校たちの胸像を制作していたが、1950年没した。
吾蔵は名高い人々の胸像を造ってきたが、それは、優れた人々の「深い人間性」の表現を追い求めたからであった。
以上「佐久の先人たち」「アメリカで活躍した彫刻家川村吾蔵」の丸山 正俊氏の文章から引用抜粋させていただきました。
川村吾蔵記念館は2010年の開館ですので、佐久市民でも知らない方も多いことと思いますが、是非わが郷土というより、もっと大きな舞台で活躍された先人の足跡と作品をご覧ください。
入って一番先に見たのは「マッカーサー元帥」の胸像でした。
私が物心付いた時、祖父が「マッカーサー」という言葉を度々口にしていたのを思い出しました。
祖父にとってマッカーサーとはどんな存在であったのか知りたくも思うこの頃です。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家
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