休日の早い夕食の席に、セミの声が聞こえ始める。あらめずらしいわね、ところであのセミは何セミなの、と夫に尋ねる。
アブラゼミかなー、と言いつつもちょっと違うようにも思えると自信なさそう。
最近セミの分布も違ってきたようね、と食卓が賑う。ここ家の廻りては、時たま1匹が鳴くくらいだけど、山に入ればやかましいほどに鳴いているはず、と結論づけたけど、最近山に行ってないからどうなのかしら。
いなくなったねえー、はいはい最近は木が少なくなっているではないですか。
柿の木も少なくなったしねえ。
ヒスイ色の鳥も見ないわねえ、それって60年も前の話ですよねえ。
我が家の食卓の話も時代の幅が広いのよねえ。(笑)
盆前、起床したら息子がカブトムシを抱えてきていてびっくり。叔父さんに孫にとって欲しいと頼まれたのだという。
幼稚園から小学校低学年位がカブトムシ年代なのねえ。私たちも夜な夜なとりに行ったものだったわ。
小学生になった息子は、カブトムシ採りに熱中していつしか名人になってしまったのです。
私もお客様に頼まれて息子に頼んだら、菓子折りいっぱいのカブトムシにはびっくり仰天。
上級生になると、夏休みなぜか小さな子供がやってくるのは、カブトムシとりに連れて行って欲しくてなんだったんですって。よそのおかあさんから聞いて知ったんだけど。
早くカブトムシから卒業しなければ、この辺のカブトムシが絶滅してしまう、と心配したものでした。
なぜそんなにとれるのと聞いたら、いる木があるんだとか。その木とは、私たちが通常カブトムシがいると思っている木ではないから、穴場なのかも。
ここでそれを書いたら、カブトムシには受難なのであえて書きません。どうしてもという方はご連絡くださいね。
朝、ちょこちょこと出かけてとってきたカブトムシを見てあれれと思ったのは、今までこんなの見たことのない本物のカブトムシでした。
カブトムシと言いつつ、実際はノコギリクワガタがほとんどだったのに、頭の天辺から角を突き出しているカブトムシなんて、なかなか捕まえたことなかったのに。
息子が「変わったね」と一言。小さなノコギリクワガタが減ったらしい。
近くの平尾山には昆虫館がある。そこから逃げ出すのがいるんだよという噂を聞いたことがあったけど、そのせいなのかしらね。
孫たちは、カブトムシをとってくれる父親を尊敬の眼差しで見ている。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家