神戸で高速道路をまたぐ、橋桁を落としたのが、ニュースになっています。
2人も亡くなしました。
橋の落下事故と言えば、多摩川に架かる六郷橋の落下事故と、広島の新交通システムの橋梁落下事故を思い出します。
旧六郷橋の落下事故は、当時就職していた会社の安全部から、事故の詳細説明を聞いたので、今でもよく覚えている。
解体にあたり、三千トン近い荷重の橋梁を、手前に引き込み解体して、また引込んで解体する、というのを繰り返す工法を採用していました。
当然、向こう側の川へ落ちないように、しかるべき荷重を掛けなければいけなかったのですが、バランスが崩れ天秤くらって(バランスが崩れることをこう言います)、川側へ落ちました。
大荷重の橋梁をこの工法で解体した事例は、これ以前にはどこにもありませんでした。
このため、事故原因の解明には、長い時間がかかっていました。
この事故と、私の関わりは無りませんが、当時使っていた警備会社が、この事故現場で仕事をしていたので、事故発生時の悲惨さは聞いていました。
広島の新交通システムの橋梁落下事故は、広島で開かれたアジア大会開催前の時期に整備していた、新交通システムの橋梁が、一般車両の上に落ちて、14人も死んだ事故です。
事故を起こしたサクラダと、この2年後に、東京都立の商業高校新築工事の鉄骨工事で、一緒に仕事をする機会がありました。
サクラダは、長い歴史のある、いい会社だったんです。残念ながら、この事故の影響が延々と響いて、2012年に破産しました。
今回の事故の原因究明も、きっと長い時間がかかることでしょう。
毎度ながら、捜査機関は土木建築用語の意味から調べ始めるくらいの状態でしょうからね。