ある6月初旬の朝のこと、前日夜からイカ釣りに行ってきて爆睡している私を、
妻が「鳥のヒナがおるねんけど・・・」と起こしにきました。
妻が外出先から車で戻ってくると、鳥のヒナが2匹、地面にいたそうです。
眠い目をこすりながら見に行くと、1匹は元気に動いていましたが、もう1匹は残念ながら息絶えており、庭に埋めて弔いました。
元気なヒナはタオルにくるみ、プラスチックのケースに入れて、
綿棒で水を飲ませると、大きな口を開けて飲んでくれました。
どこから落ちたんだろう?と鳥の鳴き声が聞こえる所を探してみると、
カーポートのこの部分に巣を作っていたのです。
覗いてみるとなんと、10匹程のヒナがいました。
急いで入口にガムテープを貼り、落ちないようにして、暑いだろうと断熱材を貼り付けました。
その一週間後、妻がララの世話をしていると、何かが目に留まり、
よ~く見てみると、成長したヒナが一匹いたのです。
「え、あのヒナやった子?」と思わず声をかけたそうです。
急いで写真を撮って、私に送ってくれました。
その日の夕方、家に帰って巣の中を覗いたら、もぬけの空になっていました。
あの助けたヒナが最後に挨拶に来てくれたんだと思います。
「助けたのは私なのに・・・」と、思わず言ってしまいました。(笑)
調べてみると、そのヒナは、『シジュウカラ』という種類でした。
黄色いクチバシがドナルドダックみたいで、とても可愛らしいです。
それからは、鳥のさえずりがよく聞こえるようになりました。
公園や山、いつも通る道など、立ち止まって耳を澄ませてみると、
いろんな鳥の鳴き声が聞こえて、おもしろいですよ。
一覧へ戻る