【おばあちゃんの寝室には和室、ミニキッチンが隣接。お友だちが気軽に遊びに来られる】
おばあちゃんの今までの部屋は和室。南に面しているのに、窓の外にある物置で暗がりになってしまっていました。畳に座っての趣味のミシンやワラジづくりも立ち座りがたいへん。そこで奥様がおばあちゃんのために!と部屋の配置替えをご要望されました。道路側の南に面したおばあちゃんの寝室。ベッドでお休みになるため洋室に。おじいちゃんとの思い出のタンスはクローゼットに格納。玄関より手前に部屋があるため、濡れ縁から近所のお友だちが気軽に遊びに来られます。お友だちが来たときにはすぐにお茶が入れられるように廊下に出るとすぐにミニキッチンが。今まで毎日2階に上がらなければならなかったおじいちゃんの仏壇や神棚の手入れも、仏間のある和室を隣に作ったのでカンタンになりました。戸を開ければスグおじいちゃんに会えるね。
【玄関ホール 正面の坪庭を額絵に】
ご主人様以外は女性というA様。当然 靴の量はハンパない。そこで増築した玄関脇に家族専用サブ玄関を設け、軽く間仕切ってクロークに。可動式のくつ棚を設けて若いお嬢様方の靴も収納できるように。入りきらない箱モノなどは、廊下の各所にある物入れに収納できます。サブ玄関を設けたおかげでメイン玄関の中は広々。そこで小さいテーブルとイスを置いて、ご近所の奥様が来たときなどはここに軽くすわることもできるし、花やオブジェなども置けます。その椅子に腰かけて靴をはくことも。上がって正面の大きめの地窓は、外の坪庭部分にいろんな飾りをして額絵のようなディスプレイ空間に。季節によって変えたりして楽しみます。お引渡しの頃はクリスマスが近かったので、お嬢様によるディズニーサンタ・バージョンでした。
【玄関脇のクローク】
家族の玄関はこっち。お出かけ前のチェックも姿見ミラーでバッチリ。玄関ドアのデザインにこだわり、ガラス部分が小さめになってしまったため設置した小窓で風と光を取込む。ちっちゃい四角窓がかわいい。壁の裏には〝ちょっと出かけるとき〟に羽織るモノを置けるコート掛けを。今まで廊下に釘打ちして掛けてあった上着はスッキリ納まりました。お母さん、おばあちゃんの安全のために上がり口・廊下の各所には手摺を設置。リビングに入るドアの大きなチェッカーガラスもシンボル的でかわいらしい。
【長女様のお部屋 “和”】
ご長女の部屋は和のテイストにしたいと。土間と小上り畳で町家ふうに。イメージを時代で言うなら大正ロマンなのかな?街角の両面時計が土間のうえに掛かっています。正面の壁アクセントクロスも〝はいからさん〟的な。間口3.5mの大容量クローゼットを備えているのですが、ほかにも季節ものなど荷物はいっぱい。そこで畳の下は全て収納になっています。布団もここに収納。でも「友だちが来ない日は敷きっぱなしの万年ドコかな?」なんて。 堀りごたつも不要な時にはそのまゝ床下に格納して畳にできます。奥の窓廻りに造りつけた棚は飾り用。お酒がだ~い好きなご長女。窓下の棚が低いのは、ここで窓の外を見ながら窓に肘をかけて一杯やるんですって。手前側の板の間には掃出し窓、その外にはパルコニーが。 風呂あがりはここでビールをグイッと。 ※お酒をやることがプランの軸でした(笑)。
【次女様のお部屋 “プリンセス”】
次女はお姫様なんです、ディズニープリンセス。なので床はピッカピカの大理石柄のフロアタイル張り。シンデレラ城?正面の窓は白い台形出窓です、たってのご希望で。写真のカーテンは仮掛け。家中のうちでここの特注のカーテンだけが撮影に間に合わなくて。相当こだわったようで、ここだけが。右手の真っ白な飾り棚で間仕切った脇にはベッドスペースが。南面バルコニーへ出る掃出し面は柄の強いクロスでアクセント壁に。お姫様はバルコでビールはやりませんけどね。写真にはありませんが、手前側にはお姫様専用の大きな鏡の掛かったウォークインクローゼット3帖分があります。全面棚+ハンガーパイプです。ここでコーディネートを考えるのも楽しいんでしょうね。
【殺風景はつまらない。かわいさもプラスした落ち着いた空間】
もともとあった2階の和室。押入は多少手を入れたし畳も替えましたが、原型が残っているのは家中でここだけです。ご長女の友だちが遊びに来て泊まる部屋です。また、友だちが大勢の時は宴会場になります。ディズニーの障子がいいでしょ? 来客のもてなし…落ち着いたスペースに少しだけ私らしさで。※完成見学会の際に、ここに泊まるであろう仲のいいお友だちがみえて、「ここがアタシの部屋か」って言ってました。 そういう話で既にお友だちと盛り上がっていたんだな、と思うと作り手としてはうれしくなりました。