東京都 T社 2021年2月 5日
中古ビルを購入された電子機器関連の製品を組立、加工する会社から連絡があり、その会社専用ビルとして、それらの生産と営業事務所として改造したいとご依頼がありました。
従前の所有者は建築用電気資材の販売と倉庫そしてオーナーの住居となっていましたので、床はコンクリート打放し、壁もALC板がむき出し、天井は石綿吹抜けとなっていて、倉庫的な建物でした。
オーナーからは、電子機器というデリケートな製品を扱うにあたり、チリやホコリは一番困りますから、と言われました。それらを解消するため、床はコンクリート床から帯電防止フロアリュームを貼りにしました。
部材や製品が持ち込まれる1階は、壁にはコンテナ移動車等の衝撃に強く、湿気にも強い米松合板を使用、又ナチュラル感を出すため、木目を残した染色仕上げとしました。
天井は石綿の飛散を防ぐため、下地を作り天井を貼って囲いました。
床は1階2階とも帯電防止フロアリューム。産業用の長尺塩ビシートを使用しました。
費用(税込) | 1000万円〜 |
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建物種別 | 戸建て |
担当者コメント
LIXILリフォームショップライファ立川 一級建築士 蓑田 常弘
会社のすぐそばの築35年の3階建てビルが売却され、それを購入した会社からリフォームの依頼がありました。 大きな交差点の角にある建物ですから、地域のランドマークになる可能性もあると考え、外壁塗装の色には苦心しました。結果的には紺と深い緑色を混ぜたような独特の濃いブルー色とダークグレーの二色を横ラインで分けて仕上ました。 外部鉄骨階段は、モスグリーンで塗装して、渋い寒色系でまとめました。 内装も1階から3階まで普通の事務所や作業所のようにつまらない白一色のインテリアではなく、全ての階で、又部屋毎に違う仕上にしたり、トイレや水廻りも男女別に分けるとか、少しでも社員の方のモチベーションが上がるように工夫しました。 生活道路の交差点であり、ただ車が通過するだけの場所ではありませんので、歩行者や、車で通過する人達が一度見たら心に残るような建物になったのではないかと思っています。